「茜…痛い…」 「あ…ごめん…あのさ…さなえ…さっきのなんだけど…俺…入学してすぐ…いろんな人に呼びだされて…全部断ったんだけど…人によっては…諦めてくれなくて…どうしたら諦めるのか聞いて…その…皆の希望叶えて…そして…」 「もういいよ。俺に言い訳してどうすんの？お前のすることやお前の考えを俺がどうこういう必要ないじゃん。ただの幼馴染みだし。だからお前が好きなようにすればいいんじゃねぇ？それで相手が納得するんなら」 「でも…俺は…」 「さっきはありがとう。蓮華のこと…何も言えなかった…。取り敢えず俺は蓮華と話す。俺は如月グループだからあいつと仲良くしたかったんじゃないから」 「ねぇ…さなえ。さなえにとって蓮華って…ただの友達？」 「それ以外の何があるの？」 「例えば…恋人にしたい…とか？」 「あいつ男だぞ？んなことあるわけないだろ？」 「だって…現に俺は男だけど男にだって声かけられるしお前も男にモテるし」 「はぁ？俺がモテる？男に？んなわけあるか。嬉しくもなんともないわ…告ってきた奴とかいないし…」 「それは…俺が…」 茜がいいよどむ… 「何？」 「いや…何でもない…」 「まぁ。いいけど。放課後連絡してみる。ありがとう」