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「はい」 「さなえ…俺…」 「っ…」 「ごめん…こんな時間なのに…心配で…俺の顔なんか見たくないだろうけど…」 奥から蓮華がやって来た… 「開けないの?」 耳元で囁かれる。 「ほら…開けなよ」 「さなえ?誰かといるの?」 「…」 「もう…俺が開ける」 「待って!」 ガチャ… 「さなえ!!っ…蓮華っ…なんでここに?お前が…」 「ん?さなえに呼ばれた」 「っ…何で…何でお前がいんだよ…」 「さなえが泣いてたから」 「泣いて…た…」 「帰って。もうさなえに近付かないで」 「は?」 「悪いけどさなえは俺が貰うから」 「ちょっ…蓮華っ…」 そういうと蓮華は俺を抱き締め茜の視界を遮る。 俺よりも背の高い蓮華に優しく抱き締められて突然のことに動けないでいた 「蓮華…お前…さなえのこと…」 「うん。好きだよ。だからさなえを泣かすお前になんて絶対渡さない」 「っ…」 「帰って。近付かないで」 「俺は…お前よりもずっと前からさなえのこと好きだったんだ。いきなり出てきたお前になんて渡したくない」 「でもお前はさなえを泣かす。苦しい顔ばかりさせる。そんなの見てられるか。お前がさなえの心からの笑顔見たのいつが最後?」 「そんなのっ…」 「ほら…答えられない…好きなのに笑顔にさせられないなんてないだろ」 「蓮華…てめー…絶対許さない」 「はぁ?こっちの台詞」 「ちょっと!!やめてくれ」 俺の声に二人が黙る 「蓮華…放して」 蓮華が俺にだけわかるようにふわりと微笑み腕を解いた

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