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二人の時間

「んで?今日はどうしたの?家に来たいなんて…」 「えと…テスト期間中あんまり二人でゆっくりできなかったから…だから…」 二人きりでゆっくりしたかった。二人でご飯つくって二人でテレビ見て…二人で一緒に… 考えてたら茜に抱き付いていた。暖かいな… 「っ…もう…さなえっ…かぁいい…もう…あぁ…俺っ…頑張れ…」 最後は何いってるかわかんなかったけどぎゅーっと茜を抱く力を強めた… 大好き…絶対に面と向かっては言えないけど伝われーって思って 茜も抱き締め返してくれる…嬉しくて嬉しくて… 「さーなーえー!!あんまり抱きつくと…俺がもたない…押し倒してぇ…」 「ん…もうちょい…」 「っ…あぁ…俺…頑張れ…」 茜の匂いを目一杯吸い込んで体を離す 顔をあげると耳まで真っ赤にした茜が俯いていた… 「ごめっ…嫌だった?」 「嫌じゃない…嬉しい…嬉しいんだけど我慢できなくなりそう…」 「え?」 「あのさぁ…俺も男だよ?好きな子に…しかも長年想い続けてた子にそんなされたらもう…あぁ!!さなえが悪いんだからね」 「うわっ!!ちょっ…茜っ…んっ…」 ソファーに押し倒されて唇を奪われる。 唇が少しずつ移動しながら色んなところに触れていく… 「まって!茜!」 「んっ…何?」 「ごめ…ちょっと待って…心の準備が…」 「はぁ~…もう…」 啄むようなキスをして茜が起こしてくれた… 「なんか…ごめん…茜」 「いいよ。長年待ったんだから待てるよ。さなえの心の準備ができるまでね」 「ごめん…俺…全く経験ないから…何か…」 「いいよ。むしろ経験ないってことが俺は嬉しいんだけど…あぁ…たまらない…誰も知らないってことでしょ…最高…。…さなえは俺だけの…」 自分の世界に入った茜がブツブツ何か言ってたけど聞き取れない… 「何?何だって?」 「何でもなぁい。飯作ろう」 「うん」

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