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はじまり。秘密
権堂side
その日から俺はゆりと一緒に住み始めた
「つーくん。一緒に住んでくれるってことはわかってるよね?」
「あぁ…」
「俺がつーくんを俺好みの男に仕上げてあげるね」
その日から毎日寝ているときと仕事をしている時以外は体を重ねた。
不安なんて感じさせる暇もないほどに
従兄弟だから。男同士だから。そんなの関係なかった。
とにかくゆりかをどうにかしてあげたい。支えたい。その思いだけ
「上手になったね…恒久…いいよ…」
「んっ…」
「本当に…いい男になった…」
そして俺はゆりのいるここへ進学した。そこで木築と初めて出会う
ゆりが生徒に迫られることもかなりあるのは知っていた。
でもギリギリの理性で生徒には今のところ手を出していなかった。
しかし木築はゆりにとって理想そのもので危うく手を出しそうになるところまで来ていた
それをさせまいと他のクラスメイトよりも木築の様子を把握していた
木築は入学して早々いろんなやつと関係を持っていた。おそらくゆり好みのテクニックも持っている。もしゆりが手を出そうものならきっとゆりは木築に依存してしまう
そうなることは避けたかった。
そんなとき木築が倒れ、うわ言で何度も呼ぶさなえと言う奴を捜した
見つけたそいつは蓮と話していた。蓮との関係も修復したかったが今はそれどころではない
その翌日顔色も随分と良くなった木築が北時と共に登校してきた
たまたまその姿を見ていたゆりは少し残念そうにでも楽しそうに呟く
「可愛いよね…北時くん…欲しいなぁ…二人とも欲しいなぁ…北時くんてさ如月くんともなかいいんだよね…見た目は如月くんがドストライク…なんなら3人とも相手したいな…」
確かに北時は可愛い。特に笑った顔なんか堪らなく…
俺は見た目はこれだけど可愛いものが好きだ。初めて北時を知ったときは正直困惑した…
俺好みの大きな目にさらさらの髪。普段は気だるそうにしているしめったに笑わないからふとしたときに見せる笑顔なんて…凶器だ…
「あれぇ?もしかして好み?北時くん」
「可愛いとは思う」
「つーくんは可愛いの好きだもんね」
「ああ。でも木築の想い人だしどうこうなりたいというのはまったくない。俺はお前がいい」
「可愛いこと言ってくれるじゃん。ちゅっ…愛してるよ。つーくん」
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