66 / 356
重い朝
「…」
「これ…」
さっきまで充電していたスマホを持ってきてある店のサイトを開く…そこには
『おしおきべや』
なんて丸文字のひらがなでかわいらしい色合いで書いてあるがどう見ても…いかがわしい店
「これなに?」
「ここにあいつを渡してきた。さなえに近付かないという約束させるため俺もそこの一室に入ってた。なかなかあいつは強情で明け方までさなえを諦めないって叫んでた」
「え?」
「お前に一目惚れしたんだろうね」
「やっと明け方になって落ちたから放置してきた。あいつはもう普通の生活は出来ないだろうね。男のモノ無しでは生きられないし酷い扱いをされなければ満足できない。世間じゃ使い物にならないだろうからそのまま系列の店で壊れるまで働くんじゃない?」
怖い…茜の表情はもう…なんとも言い表せないほどの…恐ろしさだった。
「怖い?俺と一緒はもう嫌になった?俺はさなえのためなら何にだってなるよ」
でもその怖ささえ俺は嬉しくて…
やっぱり俺はおかしいのかもしれない
「茜は見てただけ?なんだよね?」
「店に入るまでは肩を抱いてた…」
「それは…ゆるせないかな…」
「ごめん…」
「だから…お仕置き…これから一週間俺に触らないで…女の肩を抱いたお前に触られたくない」
ともだちにシェアしよう!