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運命の日 みのりside
「しかし…葵さんは知らないままでいいのか…何かあってからでは遅いぞ」
「大丈夫…茜くんなら大丈夫…きっと葵さんのことも守れるから…」
「なぜ…今さら不安定になってしまったのか…」
「さなえはきっと茜くんと出会ったその時から茜くんのこと思っていたんじゃないかな…でも…色々考えて一旦諦めて…それなのに茜くんは追いかけてきてくれた…そして…思わず想いが叶ってしまって…そうしたらきっとあの頃のあの人への感情が甦ったのかもしれない…大切だからこそ…」
「…大丈夫だろうか…」
「きっと…大丈夫…よしっ!二人の門出ね…さなえの好きなもの作るわ」
薊の前向きな性格にはずっと支えられてきた…薊が言うなら大丈夫だと思ってしまう…
茜くんを信じる…それしか今の俺には出来ない…
「よしっ!できた!もうすぐ茜くんたちも戻るわね。さなえ呼んでくるわ」
そして暫く寝起きなのかぼーっとしながらさなえは降りてきた。
リビングに入るなりその表情が一変する
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