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運命の日

茜に抱えられ部屋にいた。 茜は俺を離さないでずっと抱き締め何度もキスをしてくれる 「さなえ…」 切なそうに…愛しそうに俺の名前を何度も呼んでくれるから…涙が止まらなくて 「さなえ…さなえ…」 「茜。呼び過ぎ…」 「さなえ。可愛いんだもん」 「もんて…」 「さなえ。落ち着いた?」 「ん…」 「ご飯食べられそう?お昼はさなえの好きな薊さんの唐揚げだってよ」 「うん。食べる…」 涙を拭って茜と手を取り合いながら下に降りる。 みんな心配そうにしていたけれど食欲もある俺に安堵したようだった 「茜くんを大切にするんだぞ。さなえ」 「わかってる。」 「ねぇねぇ。茜。お兄ちゃんと結婚するの?」 「うん。するよ」 「えーっ!!そらをお嫁さんにしてくれるんじゃないのー」 「ごめんね!」 「…いいよ!お兄ちゃんいじめたら許さないからね!」 「怖いなぁ。わかったよ」 「うん!それならいい」

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