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新たな気持ちで
「母さん。俺さなえと生きていく」
「そう…でも茜…たまには顔出しなさいよ?」
「うん。わかってる。」
「さなえくんも一緒にね?約束ね」
「はい。」
「さなえくん。茜が何かしたらすぐに言ってね!」
葵さんは笑顔で迎え入れてくれた…
茜と良く似たとても綺麗な笑顔だった
その日は茜の家に泊まる
翌日自宅に戻って改めてお互いの気持ちを確かめ合うように抱き合った
そしてバイトに行くと店長がすぐにやって来て俺たちのことを聞いてきた
お互いの両親が許してくれたことを自分のことのように喜んでくれて…とても嬉しかった
亀さんも復帰してきて店はまたとても賑やかだ
「さなちゃん!ごめんね!大変だったでしょ?」
「大丈夫です。亀さんが戻ってこられて良かった」
「もう!さなちゃん可愛い!!」
「亀さん…さなえに触らないで下さいよー!」
「もう!いいじゃん少し位!!茜ちゃんだけずるい!!こんな可愛い子独り占めして!」
「五月蝿いです!」
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