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文化祭

あれから3ヶ月。来月から文化祭だ 俺たちのクラスはジオラマ展示だったから作るのに相当な時間もかかり放課後残ることも増えてきた バイトは暫くは休みをもらっているので問題はない クラスの皆とも今は仲良くやっている 俺を田舎者と揶揄した彼はあれからすっかりおとなしくなり俺に突っかかることはなくなった 茜たちのクラスは喫茶店だそうで茜は当日まで特に役割を与えられていないそうだ 展示は明日は当日だと言うのにまだ完成しておらず学校と保護者に許可をもらい泊まりで仕上げることになった やっと終わった頃にはもう皆ヘトヘトで思い思いの場所で眠った トイレにたつと蓮華が一人で大丈夫かと聞いてきたので大丈夫だと伝え向かう もうすぐ夜明け。何だか薄暗い校内は不気味だ 少し肌寒く震える。 「さむっ…早く戻ろう…」 そう思い教室へ向かう。 「北時。お疲れ」 「あ。お疲れ」 「やっとできたなぁ」 「そうだね」 「あのさぁ。ずっと聞きたかったんだけどさ。お前と木築ってどんな関係なの?」 「あぁ。幼なじみ」 「入学式の日はお前木築のこと避けてたっぽかったからさ」 「ん~まぁ色々あって」 「今ってさお前ら付き合ってんの?」 「ん?秘密。何で?茜のこと気になる?」 茜はやっぱりすごいなぁと呑気に聞いていた。

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