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文化祭

朝になると彼は何事もなかったかのように笑っていた 「さなえ。何か元気なくない?」 「そう?疲れてるのかもね」 「あんまり無理すんなよ。どのみち俺たちの当番午後からだからとりあえずゆっくり回ろう」 「ん」 「そういやぁ茜のとこカフェだろ?行ってみない?」 「いやぁ…なんかかなり大盛況なの想像つくし…なんかね…」 「何?嫉妬しそう?」 「ん…そんな感じ…」 「さなえ!!」 「んあ?ゴンちゃん?どうしたの?」 「茜が呼んでこいってさ」 いつの間にか二人は名前で呼びあっていた。仲良くなったのは嬉しい 「いやぁ…でもそっち多いだろ」 「だからお前がいるらしいよ」 「は?意味わからない」 「まぁ。取り敢えず来いってさ」 「はぁ…わかった…」 茜のクラスに行くとやはり人でごった返していた。来る間もあちこちから茜がカッコいいだとかやたら茜の噂ばかりを聞いた 「ところで…ゴンちゃんその格好…めっちゃ似合う!」 「あ?そうか?」 「恒くんとこ執事喫茶?」 「あぁ。」 「そりゃあ盛り上がるはずだわ…」 「すげー嫌…行きたくね…」 「そう言うな。後で何されるかわからねぇから」 「確かに。茜なら何仕出かすかわからないね」 「はぁ…」 教室の前には長い行列が出来ていた 「ゴンちゃん…これじゃ入れないけど?」 「ん。こっち」 入口になっている後ろのドアではなく前のドアから教室に通された。そこは控え室になっているらしくカーテンで仕切られていた 「茜呼んでくるから待ってろ」

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