106 / 356

文化祭2日目 蓮華side

「あれ?茜?さなえは?」 「俺が抜けられなくてあいつは今1人でどっかにいるはず。嫌な予感するんだよ」 血相を変えて駆けていく茜を追う さなえが1人…かなりヤバい…あいつが1人になることを待っているやつはこの学校には多くいることを俺は知っていた。 茜と一緒だからと離れた自身を後悔してもどうしようもない 「茜!検討ついてんのか?」 「おそらくC棟の三階。第三音楽室だと思う。あそこ日当たりも良いし外の音あまり聞こえないからサボるならあそこだ」 確かにあそこは普段でも使うことは少ない。ブラスバンド部や軽音部、和太鼓部等音楽関連の部活のやつらが総合音楽祭のときにしか使わない場所。 人目にも付きにくい あちらこちらから茜を呼ぶ黄色い声が飛び手が伸びてくる。それを掻き分けながら進むのでなかなか先に進めない 「てめーらどけ!!邪魔なんだよ!!」 俺も含め初めて聞く茜の怒声に皆道を開けてくれた ただ事では無いと数人の教師まで茜に続いた たどり着いた音楽室。思い切りドアを開けると床に倒れている男とそれに馬乗りになり殴っている新山。 椅子に縛られ服が乱されているさなえがいた 「茜!さなえを!」 「わかってる」 新山とそいつは教師に連れていかれた すぐに保健室へさなえを運びベッドへ寝かせた 「蓮華。タオル濡らしてきて。あと水買ってきて」 「わかった」 「あ…か…ね…?」 「ん。今綺麗にしてやる。まだ寝てろ」 その声でスーッともう一度眠るさなえをみて保健室の外に出たそこに恒くんも現れた。 「何があった?」 「さなえがヤられた」 「は?」 「1人にしたからっ…」 「すまん…俺も上手く茜を行かせてやれなかったから…」 二人で多めにタオルを濡らし保健室に戻る。 さなえを茜が苦しそうに清めていく 「ごめんな…さなえ…わかってたのに…絶対…許さねぇ…」 手の色が変わるほど握りしめた茜の拳は震えていた

ともだちにシェアしよう!