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文化祭2日目 新山side

「北時の意向もあり今回はお咎めなしだ…君。名前は?」 「江藤 理実」 「江藤くん。もう二度と北時に近付かないでくれ。今回のことはご両親には報告するから」 「…」 「理実。」 「…わかりました…すいませんでした」 腫れた顔で頷く理実を見ていた 「新山。お前は…彼とは…」 「幼馴染みです…家が隣…」 「そうか…お前は今回のことは他に漏らさないこと。わかったな」 「はい」 「停学処分は無し。ここでお前をそうすると北時が気にしてしまうから」 「はい。」 「今日はこのまま彼を連れて帰宅しろ」 「はい」 荷物を取りに行き理実と帰宅した。理実の家につくと久しぶりの俺をみて笑顔を向けた久美さん。そのあと顔が腫れた理実をみて絶句する… 「すいません…俺が…」 「…取り敢えず…悠ちゃんもあがって。それから話聞くから。全て話して」 「はい…」 ある程度のことはうちの教師たちから聞いていたそうだがもう一度説明をして欲しいと言われたので話した。 久美さんは何とも言えない表情で静かに涙を流していた 「その彼は…大丈夫なの?私…謝罪に行きたい…」 「聞いておきます…」 「ごめんね…悠ちゃん…理実を叱ってくれてありがとう…」 「いえ…じゃ…帰ります…」 帰ろうとすると理実に服を捕まれた…離させる気力もなくて… 理実の部屋に共に向かった あの頃と何も変わらない理実の部屋…机な上には俺との写真が飾られていて写真立てが鈍く光っていた

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