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文化祭を終えて 新山side
教室では北時は如月と微笑みながら会話をしていた…あんなことがあって何でもう…笑っていられるのだろう…?
側に行き挨拶をする。いくつか会話をして聞いた。
どうして笑えるの?その言葉に北時はふわりと笑って
「ん。茜が…居てくれたからかな。これはナイショな?俺この間言えなかったけど…茜と付き合ってるんだ…一緒に住んでる。であのあとまぁ…色々…ね?だから大丈夫。それよりもその…理実の方が心配…あいつはお前のためにこんなことしたんじゃない?」
北時はもう何か吹っ切れたように見えた
「っ…うん…」
「そっか…アイツはさ俺には良くわかんないけど…ちょっと間違えただけだと思う。お前に早く気持ち伝えていたら…こんな風にはならなかったのかもね。これからどうするの?…」
いくつか言葉を交わしていると後ろに衝撃が走る
「おはよー!!新山!!」
あまりの勢いに声が上がった
「うわっ!いてっ…」
後ろから突進してきた奴は新見華。小柄で可愛らしい感じの奴。何故かこいつになつかれていた
「新見…それ…やめてやれ…相当痛そうだ…」
北時が覚めた目で新見に話す。それも聞こえないようにいつもの朗らかな笑顔で挨拶する
「おっはよ!北時。蓮ちゃん」
如月とは中学の同級生らしい。
「ハナちゃん…相変わらず元気だねぇ…」
如月も呆れていた
「僕の取り柄はそれだからぁ。三人で深刻そうになぁに話してたの?」
「新見にはナイショ」
「えぇ…ズルい…」
横で如月とやり取りするのを見ていると北時が耳元で囁いた
「ねぇ。新山…後で話そ?茜も話したいって…昼休みどう?」
「わかった。」
「何々?内緒話?ずるーい!!」
横で未だごちゃごちゃ言っている新見を捕まえる大きな影…新見の恋人だ
「ハーナちゃん。つっかまえた!!」
「うげっ…毅」
「うん。今日も可愛いねぇ」
「はーなーせー」
「やぁだよ。んじゃハナちゃん連行するねぇ」
引き摺られていく新見を見送りながら二人は笑ってた
「元気だな…あいつらみてると…笑える…」
「ほーら。新山も笑って?」
頬を捕まれ上に引っ張られた
「いひゃい…北時…」
「あはっ。ごめんごめん。ねぇ。そんなに苦しそうにしなくて良いよ?俺は大丈夫だから。ね?」
さっきの木築と同じように俺の頭を撫でる…
北時と木築の強さに理実としっかり向き合うことを決めた
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