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茜の熱

お昼になり熱を測ったけれどあまり変わらなかった 「茜。病院いこっか?」 「行かない…明日には下がる…」 「でも…」 「やだ…お腹空いた…」 茜はどんなに具合が悪くても食欲だけは落ちない。 元々見た目と違いかなり食べる奴だから 「もう…わかった。ご飯食べてまた薬飲んで寝て」 「ん。食べる…カツ丼食べたい」 「おいおい…流石にそれはしんどくないか?」 「やだ…お粥お腹一杯にならない」 「もう…わかった」 茜の要望に答えて味噌汁とカツ丼を用意した 「ありがと…いただきます」 ペロリとたいらげた茜に薬を飲ませる 「早く下がるといいね」 「ん…ねぇ…さなえ」 「なに?」 「せっかく二人なのにごめんねぇ。寂しい?」 「大丈夫だよ。元気になったら沢山仲良くしようね。だから早く治して?」 「ん」 「おやすみ」

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