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真夏のあつあつえっち編 ③

 できるだけ垂れないようにアイスの側面を舐めれば、ニヤニヤしていた正和と純の視線が絡む。 「……なに」 「いやー? エロいなぁと思って」 「…………正和さんは食べないの? 溶けるよ」 「食べるよ」 「ちょっと! 自分の食べなよ」  純の手を掴んでアイスをパクリと含んだ正和は、純に頭をぐぐぐっと押されて顔を上げる。 「いいじゃん。俺のもあげるよ」  そう言って、純の手に零れたアイスをペロリと舐め取った。 「……っ」  正和はもう一つのアイスを袋から取り出すと、純の口に無理やり突っ込んで、口いっぱいに頬張らせる。 「んむっ……ひょっほ(ちょっと)はひふんはお(なにすんだよ)──んんっ、げほっ」  じゅぷ、じゅぽ、とまるで淫らな物を挿入するかのように何度も出し入れされて、純が()せる。咳き込んで涙目になる純を見ても、正和は悪びれる様子もなくスーッと目を細めて、純の顎に滴り落ちるアイスを舐めた。 「ベタベタだね」 「正和さんが変なことするからじゃん」 「純、可愛いんだもん」 「意味わかんないし──てか、何脱がせてんの」 「んー? ほら汚れちゃったから」  そう言って、着ていたタンクトップをするりと脱がせられて、ソファの上に押し倒される。脚の(あわい)に膝を置かれて、手首を掴まれたら逃げ場はない。煽るように脚で下半身を擦られて、胸がドッ、ドッ、ドッ、と激しく脈打った。 「待って、アイス垂れてる」 「俺が綺麗にしてあげる」  鎖骨をねっとりと厭らしく舐められて、下肢を震わせる。そのまま、ちうっと吸い上げられれば、チリリとした痛みがじわっと広がって甘い痺れに変わった。 「つめたっ……やだ、それやだ」  正和はわざとアイスを下に向けて、純の胸にポタポタと垂らす。純は冷たいのか垂れる度にわずかに体を震わせて、顔を隠すように左手の甲を目元に乗せた。  嫌だ、嫌だ、と言いながらも、もう片方の手はソファにあるクッションをぎゅっと掴んで、されるがままになっているあたり、満更でもないのだろう。そんな純の様子に気をよくした正和はニヤリと笑って、アイスの先を胸に押し付ける。  

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