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いじわる彼氏とバレンタイン ④
「はっ、あぅう……っ」
ほんのり赤みを帯びた肌はしっとり汗ばんで艶やかさを増し、彼の情欲をさらに煽る。指先をセーターの襟に引っ掛けて僅かに引っ張れば、汗がスーッと引いて少しだけ熱が逃げていった。
その様子をじっくり見ていた正和は目をスーッと細めて喉をこくりと鳴らす。
「……勃たないね」
先ほどから丁寧な愛撫で高められているけれど、酔いすぎているせいか、純の男根はふにゃふにゃのまま変化を見せない。
「は、ぁ……っ、んんっ」
もどかしい刺激に強請るように腰を揺らせば、イイトコロをグリグリ擦られて、目の前がチカチカ閃光する。
ぐちゅ、ぐちゅ、と何度も抜き差しされて、それが三本に増えると、全身がじん……と痺れて気持ちいい。
優しく撫でるように抽挿したかと思えば、激しく中を掻き回されて、腰骨の奥がぞくりと震える。
「あっぁぁ、やだっ、それやぁっ、もっ、いく────っ!」
びくん、びくん、と全身を揺らして絶頂を迎えるけれど、男根は寝転んだままなんの反応もしていなかった。不思議な感覚に思わず身震いして、きゅううと彼の腕を掴むが、彼は楽しそうに三本の指でイイトコロを押して媚肉を拡げてくる。
「ふふ、ドライでイっちゃったんだ? かーわい」
「も、やだぁ……っ」
「……純はどういうえっちが好き?」
「ふ、ぁっ……やさしくて、いじわるなやつ」
やんわりと中を撫で回してくる指に煽られて、はあはあと胸を喘がせながら答えれば、彼はクスクス笑って耳元で囁いてくる。
「優しいのと意地悪なの、どっちがいいの?」
「どっち、も……っ、いつものが、いい」
ぼんやりした意識で思ったことを口にすれば、彼は満足そうににやりと口角を上げる。
「いつもイヤイヤ言ってるけど、いじわるなの好きなんだ?」
「すき……でも、やさし、のも…ないとやだ。あとしつこいのもイヤ」
「しつこい?」
「正和さん、いつもえっち長くて、しつこいんだもん」
「ふーん」
彼は静かに返事をすると、後孔から指を抜き自分の衣服を脱いでいく。
いつもならそんな彼の様子に不安になるのだが、酔っ払っている純はその様子をぼーっと見ながら「早く」と脚を開いて催促する。
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