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いじわる彼氏とバレンタイン ⑥
着ている彼のニットと正和本人の香りに包まれて、彼を求める身体はそれだけで全身が性感帯になったようにぞくぞくっと痺れる。
それなのに、唇まで塞がれているから、それが一層強く感じられてくらくらした。
舌を搦め捕られて、じうっと吸い上げられれば、高められた身体は呆気なく絶頂を迎える。腰をびくん、びくん、と揺らして、つま先をピンッと張る。
「んんっ、ふっぁ、ん゛~~~!」
けれども、口づけも抽挿も止む気配はなく、激しく攻め立てられておかしくなりそうだった。
「んぅ、んんっ、はぁ…ぅ」
絶頂を迎えた身体にはどれも刺激が強すぎて、痙攣したように腰が震えてイき続ける。堪えられなくて彼の腕をぎゅうっと掴めば、漸 く唇が離された。
「はっ、あっ、あぁあぁん…っ、イってる…、も、イってるからぁっ」
「んっ、そうだね。後ろだけでたくさんイケて偉い」
「とまっ、て…も、やだ、ぁ、やだぁ…っ」
「かーわい。あと、もう少しだけね。こっちを使わないでイク感覚を覚えて」
そう言って未だに寝転んでいる中心部を軽くつつく。
「あっあぁ、はぁっ、うぅ……っ、も、覚えたっ、おぼえた、から……っ」
体に力が入らなくなって、されるがまま強い刺激を受け入れて、快楽の波に流される。いつも以上に大きな嬌声をあげて、彼の胸に軽く触れる。
「あっ、あぁっ、いっしょ、に…正和さ、と一緒に、いきたい…」
判断力が鈍った頭でなんとか彼の動きを止めようと考えて、彼が吐精すれば動きが止まると気づいた純が催促 すれば、正和は思いのほかあっさりと承諾してくれた。
「いいよ。一緒にいこっか」
早くなった動きについていけなくて、彼の首に腕を回す。そうすれば、自然と顔の距離が近くなって再び唇が重なり合った。
唇を食 むように何度も合わせて舌を絡め合う。先ほどの責め立てるような愛撫とは違って、深く繋がるような口づけに純の身体は限界まで高められる。
息苦しさを感じる程に高鳴った胸。腰骨の奥が蕩けそうな程の愉悦。全てが堪えきれないくらいの快感を産んで、彼のものをきゅぅぅうと締め付ける。
「あっ、あっ、あっ、ぃく、また、いっちゃうっ」
「っ……、じゅん……っ」
眉根を寄せて、切羽詰まったような吐息を漏らす正和を見て、なんだかたまらなくなった。
「は、ぁ…まさかず、さん…っ」
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