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眠気吹き飛ぶ夜這いえっち編 ④

「尿道責めと拘束放置プレイどっちがいい?」  どっちも嫌だ。果てしない快楽を与えられるだろうことを想像して、ぶるりと身震いする。けれど、選ばなかったら、どちらもされることになる。それは流石に耐えられない。 「……放置は、嫌だ」 「そう?」  正和は軽く返して純の横に座ると、ローションが入っていた引き出しを開け、中から黒革の薄型のケースを出す。  それを開くと銀色に光る細長い棒が何本も並んで入っているのが見えた。形や太さは様々で早くも選択を失敗したかもと思うが、もう一方の選択だってきっと似たようなものだろう。 「どれがいいかな……そろそろ、これもいけそうだよね」  彼が取り出したのは等間隔でハートのような玉がついた尿道プラグだ。玉は最初は小さいが先端に向かうにつれて大きくなっている。  ちらりと見たケースの中には同じタイプのサイズ違いも入っていた。 「~~っ、……正和さん」 「んー?」 「優しく、して」 「ふふ、もちろん」  彼はそう言って純の額に唇を寄せる。その言葉が字面通りか、それとも裏があるのか分からなかったが、口付けはとても優しかった。  * * * 「ねえ、ほんとにそれ入れるの? そんなの絶対入らないよ」  「大丈夫だよ」  正和は純の脚を開いてその間に座ると、上半身を起こして覗き込んでいる純の背に手を回し、肩をそっと押してクッションにもたれ掛からせる。  手に取った禍々しい棒とは裏腹に、触れ方はひどく優しい。  慣れた手つきで準備を終えると、安心させるように手のひらで頬を一撫でし、尿道プラグを蜜口に押し当てる。 「力抜いて」 「っ……」  凹凸があってとても入るとは思えなかったそれが、入ってくる。想像していたような痛みはなく、圧迫感も思っていたより少ない。  しかし、連なった突起物が通り抜けるたび、桁違いの快感が全身を駆け抜ける。 「あっ、あぁっ、や……っ」  痺れるような愉悦が広がって、思わず下腹部に手を伸ばしかけるが、すんでのところで指をぎゅっと握り締めて耐えた。それを見た正和はくすりと笑って、意地悪く棒を揺らす。 「はぁあ、だめ、それだめっ」  ぞくぞくっと言いようのない快感が、全身を犯すように下腹部から広がった。  意思とは関係なく、逃げるように脚が強張り、首を(すく)めるように肩に力が入るが、その行為は彼を楽しませるだけで純にとってはなんの意味も持たない。 「ほら、純。よく見て?」  そう言われて知らず知らずの内に閉じていた瞼を開けて、彼に仕置きされているところを目に映す。  

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