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彼氏が美少年に声をかけられたら ③
「じゃあ、俺にも塗ってよ」
「え」
「日焼け止め」
「……いいの?」
思わぬ提案に喜んだ正和は、仕掛け人の男の子が置いていった日焼け止めに手を伸ばす。
「……同じのやだ。俺のバッグに入ってるからそっち使って」
嫉妬している純を可愛いと思いながら、正和は純の鞄から日焼け止めを取り出し、先ほどよりも丁寧に背中に塗り広げる。
しかし、先ほどと同じように厭らしく塗るべきか、もっとエロいことをするべきか、もしくはそういった塗り方はしない方がいいのか、純の真意が分からなくて正和は戸惑った。
「……触っていいの?」
「触ってるじゃん」
「そうじゃなくて」
「……今度、俺以外にああいう触り方したら許さないから」
つまり、純にはそういう触り方をして良いというわけで。背中と肩に日焼け止めを塗り終えると、正和は純の体を起こして自分の膝の上に座らせた。純を後ろから抱きしめて、可愛らしい胸にも日焼け止めを塗り広げる。
「あっ、そこは……いい、から……っ」
「だめだよ。可愛いピンクのここが焼けちゃったらもったいない」
そう言って、日焼け止めのついたぬるぬるする手で乳首を摘ままれると気持ち良くて、純はたまらず腰をくねらせる。
「ふっ、ぁ……んんっ」
「人たくさんいるから、そんな声出したら変に思われるよ」
「っ……はぁ、ん」
塗り込むように乳首を捏ね回されて、純は口元を手で覆って体をビクビク震わせた。何度も何度もそうやって弄られたら、正和に散々教え込まれた体は否が応でも反応してしまう。
着ていた水着が先走りでじわりと濡れて、純の顔がかあっと赤く染まった。
「あっ、ぅ……日焼け止めは、もういいから……っ」
「何?」
「~~っ、……した、い」
「……ホテル行こっか」
その言葉にこくりと頷いて立ち上がった純は上着を羽織ると、お互い無言で近くのホテルへ向かう。
その日、二人が海に入れず終いだったのは言うまでもない。
純の仕掛けたドッキリが良いスパイスとなって、今夏はとても熱くなりそうだった。
おしまい。
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