2 / 15
第2話
交番で先程のことを話して、これから学校に行く。
「いつもあんなことされてんの?」
「い、いつもじゃないよっ!」
「…じゃあ今回が初めてなわけじゃねえんだな」
「えっ、えと…」
しまった、墓穴掘った…
「?」
「ごめんね…気持ち悪いよね…」
「なんでお前が謝んだよ。」
「だ、だって…!」
「気持ち悪くねえよ…ほら、触れるし。」
「っ…」
頭撫でられた…!
慰めてくれてるのかな…
一緒に学校に行くのなんてもう数年ぶりで、例え会話が少なくても、着くまでがあっという間に感じた。
下駄箱についてしまった。
これが終わったら、元の関係に戻っちゃうんだろうな…
「楓。帰りも一緒に帰んぞ」
「えっ!?」
「なんだよ、嫌なわけ?」
「そ、そんなことない!」
「じゃあいいな。」
「でもっ…」
「下駄箱で待ってろ。迎え行く。」
「え、あ、うんっ…」
「ん。」
そう言ってひらひらと手を振る彼の後ろ姿を、ただただ見つめていた。
彼と関わることで、僕がどうなるかなんて、考えもしなかったから。
ともだちにシェアしよう!