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第7話
帰り道。
彼は僕の鞄と自分の鞄をどちらも肩にかけて、もうひとつの手で僕と手を繋いでくれている。足を捻った僕を心配してくれてのことなんだろうけど、どうしてもこの行為に幸せを感じてしまう。
僕より全然大きくて、骨張ってゴツゴツしてる…包み込まれてるみたいで安心するなあ…
「おい、メガネかけんなって兄貴に言われてたろ」
「えっ、でもこれはっ…」
「没収。」
「やっ、ちょっと…!」
長い腕が上から伸びてきて、あっという間にメガネを取られてしまった。
「治るまで俺がしてる。」
「そんなあ…」
「?…これ伊達?」
「う、うん…」
「なんで」
「……目を、隠したくて」
「?」
「嫌なんだ。男のくせに、こんな大きな目なんて要らない。」
「…もったいねえな。」
「そんなことないよ」
「まあいいや、しばらく隠すもんねえし」
「はあ…」
嫌だなあ…
またあの人たちに何か言われるのかな…
もうそろそろ家に着いちゃう…この手を離したくなくて、時間が止まってしまえばいいのに、なんて…そう思っていた時だった
「俺んち寄る?」
「え!?いいの!?」
「良いもなにも…俺が誘ってんだけど。」
「あ、そうか…」
「で?どうする。」
「い、行きたい!」
「ん。了解。」
_______ガチャガチャ
「お、おじゃまします…」
「俺の部屋分かるよな?」
「う、うん…」
昔はよく来てたし
「先行ってろ。なんか持ってくっから。」
「あ、ありがとう」
階段登って1番最初の部屋、だよね…
_______カチャ
「う、わ…」
変わってない…尋くんの匂いだ…
懐かしいなあ、そんなにやることなくてもとりあえず来てた。カード交換とかゲームとか、対したことしてなかったけど。ものすごく覚えてる。
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