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僕、子供じゃありません 4話

「碧ちゃん!今朝も可愛いねえ。どこいってたの?」 佐々木は今にも碧にセクハラをしそうな勢いで西島はつい、碧の前に立ち変態佐々木を阻止。 「あ、あの、斉藤くんが具合悪いから医務室に」 西島の後ろから答える碧。 「えっ?星夜、具合悪いのか?」 驚く佐々木。 やばい、やり過ぎたか? 「ベッドに寝てます」 碧がそう答えると佐々木は急ぐように医務室の方へと向かった。 あれ?佐々木、斉藤を下の名前で呼んでたような? 西島は急いで出て行った佐々木の背中を見送りながら首を傾げた。 ◆◆◆◆◆◆ ガラッと勢いよく医務室のドアを開けた佐々木。 医務室には神林の姿がなかった。 トイレか、何かの用事かは分からないが勝手知ったる部屋の中、カーテンで仕切られたベッドへと向かう。 そっと覗くと熟睡中の斉藤がいた。 近付いてみると、ただ爆睡しているように見える。 まあ、あまり寝かせなかったからな。 ベッドの端に座り斉藤の髪を撫でる。 ◆◆◆◆◆◆ トイレの入り口近く、神林は誰かとぶつかりそうになる。 「おっと、失礼‥‥‥‥って西島」 ぶつかりそうな相手は西島だった。 西島の顔を見て碧のキスの話を思い出す。 「斉藤は?」 一応は部下なので具合はどうかと聞いてみる。 「大丈夫だよ。それよりも使ったか?こんどーむ?」 からかうように聞いてみた。 「ば、使うか!」 予想通りの反応に笑いながら、 「じゃあ、キスは?」 と本題に入る。 お前何言ってんだ、ここは会社だぞ! 普段の西島ならそう言って怒っただろう。 でも、今、神林の前にいる西島は普段とは違う。 違うというか、本当に西島か?と聞きたくなるくらいに反応が違うのだ。 顔を真っ赤にして俯いている。 なんだこれは? 西島をみた神林の感想。 碧と似たような反応を示す西島。 しました。と言わんばかりの赤面した顔と、俯いて黙っている姿。 「いや、うん、分かった………したわけか」 神林は笑いを堪えて西島の肩に手を置く。 手を置かれたせいか、したわけか?とキスした事を気付かれたせいなのか西島はピクンと身体を反応させた。 「……………わ、悪いか!」 精一杯の反抗なんだろうな。 いっぱいいっぱいって感じの西島は、 「千尋、お前すんげえ可愛いぞ!」 神林から見ると碧以上に可愛く見えて頭をわしゃわしゃと撫でまくった。 「や、やめろ!」 さすがにその行為には反応して神林の手を振り払う。 「なーんか、いいなお前と碧ちゃん。見ていて癒やされる」 ニヤニヤされ西島はなんて答えて良いか分からずに頷くだけ。 「本当、順番守るんだな。手を繋いだ後に抱っこして、キス………じゃあ、次はやっぱコレ使うよな」 神林は西島の手のひらにギュっと握手すると、その手のひらにコンドームを握らせた。 「か、神林!」 更に真っ赤な顔でうろ耐える西島。 「頑張れよ。中学生」 また、西島の頭を撫で撫でする神林。 「だ、誰が中学生だ!俺は大人だ!」 「大人なら頑張って碧ちゃんをモノにしろよ。」 ニコッと笑われ西島は黙って頷く。 本当、いいなあ。西島と碧ちゃん。 神林はニヤニヤが止まらなかった。 ◆◆◆◆ 誰かに髪を撫でられた感触がして斉藤は目を覚めす。 「おはよう王子様」 自分を覗き込む佐々木の顔がある。 「なんすか?王子様って?」 斉藤は寝たまま答える。 「寝顔が王子様みたいだったから」 佐々木は頬杖をついて斉藤を見つめる。 「王子様が俺なら佐々木部長は何になるんですか?」 「俺?俺は王子様を食う狼かな?」 佐々木は斉藤の髪を撫でる。 「今から食うんすか?」 「いいや、王子様はお疲れみたいだから……でも、」 「でも?」 斉藤が聞き返すと佐々木はニコッと笑い、 「王子様が望むなら?」 と答えた。 斉藤は佐々木の顔を見つめて、 「狼さんは意外とイケメンなんですね」 と言葉にする。 「意外とは意外だな。」 「西島部長がイケメン過ぎて佐々木部長のイケメン度が薄れてます」 「あっそ、」 佐々木はつまらなさそうな顔。 「でも、佐々木部長の顔も嫌いじゃないです」 斉藤は上半身を起こす。 「それは光栄だな」 佐々木は斉藤の顔に自分の顔を近づける。 近付いた顔にキスをしたのは斉藤が先だった。 軽く触れたキスは直に離れる。 「本当、エロいよね王子様は」 佐々木は斉藤の頬に手を当てるとそのままキスをする。 何度か軽いキスを交わし、佐々木は斉藤をベッドに押し倒す。

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