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ホットミルクに蜂蜜 2話
大きな瞳からポロポロ惜しみなく零れ落ちる涙。
自分のせいで流れる涙が下に落ちてしまうのが勿体ないなくて、西島は両手で碧の顔を優しく包む。
「答え、聞かせて欲しいんだけど?俺と付き合ってくれる?」
改めて言葉にすると泣きながら頷く碧。
うんうんと頷いて西島を見ている。
水分でキラキラと光る瞳に自分が映っていて、表情までは分からないけれど、きっと、笑ってる。
こんなに可愛い子を見ているんだから顔だって緩む。
「ぼくでえ、……いいんですかあ?」
ぐしぐし泣きながらようやく言葉にした碧。
部長が僕と付き合って欲しいって……
夏姉ちゃん、諭吉……夢じゃないよね?
「もちろん」
ニコッと微笑む西島をみて、心がぎゅーってなって温かくなる。
「ぼく………トロいし……子供っぽいし……ぶちょ、みたいに………かっこよくないし……しご、仕事もあんま…できなっ」
泣いて上手く言えないくらい、僕は鈍臭いのに部長は目の前で優しく笑ってくれてるんだ。
部長……
僕も部長が好きです。
一番大事な部分を言えずにまた泣く碧の頬に西島はチュッとキスをして、
「碧がいい。何にでも一生懸命で、誰にでも笑顔で挨拶して、優しくて、公園の猫達が放っておけなくてご飯あげてる可愛い所も………すぐに泣く可愛い所も俺は全部好きだよ」
優しく微笑む。
ふえっ、………ぶちょ、
そんな風に僕を見ていてくれたんですか?
僕は一生懸命なんですか?
いっぱい、聞きたい事があるのに上手く言葉に出来ない碧。
それに、
碧と名前を呼ばれた事が一番嬉しくて、
「ぶちょ、碧って……」
もう一度呼んで下さい!
なんて言えるわけもなく、ただ泣くだけ。
「うん、碧。」
もう一度呼んでくれた。
「ぼく、ぼくも、部長がすき、付き合いたいです」
そうやって言葉に出来た碧に西島は頬や額にキスをして、
「ありがとう。嬉しい」
キツく抱きしめた。
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