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ホットミルクに蜂蜜 4話

耳まで赤くして名前を呼ぶ碧…… か、可愛い! ぎゅーってしたくなる。 「小さくて聞こえなかったな。もう一回!」 可愛すぎてそんな意地悪を言う西島。 もちろん、しっかりと聞こえていたのに。 「えっ?えっ?」 もう一回と言われ碧はかなりドギマギしている。 「ピーマンの肉詰め……」 「う……」 本当にピーマンの肉詰めを出されそうな雰囲気に碧は、 「ちひろ……さん」 と、さっきより大きい声で西島の名前を呼んだ。 「もう一回」 自分でも少し意地悪かな?って思ったが名前を呼ぶ碧の声と照れた顔が可愛くて、何度でも名前を呼んで貰いたいと思った。 「ちひろさん」 もう、限界! 恥ずかしくて顔が熱い。 「はい。良く出来ました」 西島は碧をぎゅーっと抱きしめた。 途端に西島の香りに包まれる。 部長…………ううん、ちひろさん。 「ちひろさん……すきです」 西島の胸に顔を埋めて告白。 小さく震えて告白する碧。 もう…………なんでこんなに可愛いんだろう? くそ! ダメだ!我慢出来ない! 西島は碧の身体を抱き込んで体勢を変えて、彼の上に体重をかけた。 急に体勢が変ったので驚いて顔を上げた碧は直ぐに西島に唇を塞がれた。 「……んっ、……ふぅ…… 」 思わず甘い声がもれる碧。 その声に西島は挑発され、碧の口内に舌を侵入させた。 温かい彼の口内、躊躇いもせずに舌を絡める。 くちゅ、 絡めるとそんな卑わいな音が耳に届く。 「あお………い」 舌を絡め、息を吐くタイミングで碧の名前を呼ぶ。 碧……… 色っぽい西島の声で名前を呼ばれ、憧れていた大人のキスをまた貰う。 ちひろさんのキス………… きもちいい……… 舌が絡むのは嫌いじゃない。 西島の手は碧の髪を撫で、もう片方の手は碧の手のひらの上。 その手が絡んでくる。 ぎゅっとキツく。 碧も繋いでいない方の手で西島の髪に触れた。 湿っている髪。 あ、そうか………僕の髪を乾かしてくれたから自分は後回しだったんだ。 ちひろさん………優しいです。 キスも優しい。 それに体重かけないようにしてくれている。 大人のキスが離れると2人は見つめ合う。 頭を撫でていた手が碧の頬に移動した。 「碧のキス……凄く甘い」 甘いのはさっきノんだ蜂蜜入りミルクのせい。 「さっき………甘いミルクを飲んだから」 そう答える碧。 「もう一回味わっていい?」 そんな事言われ、断れるわけがない。 碧は頷くと目を閉じる。 目を閉じると重ねられる唇。 何度も、何度も角度を変えてキスをされた。 西島の唇は碧の頬やオデコにもキスの雨を降らせる。 ◆◆◆◆◆◆◆ さっきからチュウばっかりやん! ベッドの端で2人を見つめる諭吉。 ようやく好きって言えたのに、 「ばってん、2人らしかばい……気長に待ってやわんといかんとか」 諭吉はフーとため息をつき、丸くなって目を閉じる。

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