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逃げてばかりではダメなのです24話

「なんか静かだな……エッチな声聞けるかと思ったのに」 佐々木はカーテンを見つめる。 「千尋、鼻血出て倒れてんじゃない?」 クスクス笑う神林。 「お前もちゃんと穿けよ」 佐々木はニヤニヤしながら神林の肩に手を置く。 「はっ?」 神林の顔が一気に赤くなる。 「可愛いねえ、その反応……此上さんも興奮するだろうなあ」 更にニヤニヤされ神林は佐々木の手を振り払い「うっさい!お前らもう帰れ」と文句を言う。 「えー、千尋と碧ちゃんのエッチ見たい」 駄々をこねる佐々木。 「な、星夜も見たいよな」 「み、見たいっす!!」 想像したのかゴクリと唾を飲み込む星夜。 「千尋がここでするわけないだろ?多分……早退するとか言い出す」 「ちぇっ、確かに千尋は我慢するな……俺は我慢しないけどな」 佐々木は星夜を抱き寄せる。 「ゆうちゃんってば野獣」 星夜は嬉しそうに佐々木に抱きつく。 「あーー!!もう、イチャつくなら帰れ」 目の前でイチャつき始める2人にイライラする神林。 「千尋と碧ちゃんはいいのかよ?」 「見えないからいい」 神林は即答すると2人を追い出す。 ◆◆◆ 「ち、ちひろさん……もう着替えていいですか?」 恥ずかしくなったのか碧は赤い顔でお願いをする。 「ダメ……」 西島は碧を抱き上げるとベッドに寝かせた。 「ち、ちひろさん」 まさかちひろさん……ここで!! 碧はその先を妄想してさらに顔が赤くなる。 西島は邪魔になるシャツをたくしあげ、可愛い下着姿の碧を見つめる。 女の子みたいな下着が凄く似合う。 くそう!斉藤グッジョブ!!と心で星夜を誉める。 「ここ……穴が空いてるんだな」 碧の片脚を持ち上げ下着の穴が空いてる部分を触る。 「あっ……空いてるんですか?」 穿く時に気づかなかった。ただ、レースでリボンでスケスケだなって思っただけ。これじゃあ下着の役割果たしていないって感じただけ。 穴が空いてる部分はお尻の穴ドンピシャな場所。きっと穿いたまま挿入出来るようにエッチ専用下着。 西島はその穴に指を入れる。 「ち、ちひろさんダメ……です」 碧は少し起き上がって西島を見る。 「……やっぱ、ダメか……あいつらいるもんな」 本当はダメじゃない!って言いたい碧。 「じゃあ、夜に他の下着も穿いてくれる?」 「は、はい!もちろんです」 真っ赤な顔で碧は返事をする。 西島は真っ赤な顔をしている碧が可愛くてそのままキスをする。 「んっ……」 舌が絡んできて碧は声を漏らす。 だ、ダメとか言わなきゃ続きしてくれたかな?碧はモヤモヤとそんな事を考えてしまった。 ◆◆ 「マジかよ」 カーテンの向こうから碧の声が聞こえ、つい、視線を向ける神林。 やっちゃう気かよ……佐々木追い出して正解かも。とドキドキする神林だった。

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