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3話
「碧……凄く可愛い」
シャツが乱れて、ズボンを脱がされた碧は凄くいらやしくて可愛い。
それプラス、レースの下着。
「……は、恥ずかしいです」
頬を染めて西島を見つめる碧。もうそれだけで興奮剤になる。
「他のも穿いてみせて」
「えっ……」
「他の下着もみたい」
「み、みたいですか?」
他の下着も凄くセクシーでしかもエロかった。あれを穿く。下着は穿くものだけど、穿くのがこんなにも恥ずかしいものってある?と碧は思う。
「みたい」
好きな人の為……一肌脱ごう……いや、違う着るのか。と碧は西島のお願い事に頷く。
「あ、あの、その前にお風呂」
汗かいてしまっているし、やはり西島に触られるならば綺麗にしたい。
「いんや、ワシの飯が先ばい」
その声に2人はハッとする。
「ほんなごて、帰ってくるなり盛りよって……盛るとは良かばってん、飯は忘れてくれるな」
諭吉がソファーの下、尻尾をパタンパタンと動かしている。
猫が尻尾を振るのは嬉しいからじゃない。イライラしているのだ。
「諭吉ごめんね」
「あー、諭吉がいたな」
2人同時に起き上がる。
「なんや、その態度!早う、マグロばやれさ」
ぷいと踵を返してキッチンへ。
起き上がるとスーパーの袋をそのまま放置している事に気付いた。
冷凍ものはないけれど、冷蔵はある。西島はスーパーの袋を手にする。
碧はズボンを穿こうとするが、お風呂……入るよね?とシャツのボタンだけを止めてスーツを拾う。
西島の上着も手にするとハンガーにかけるべくクローゼットへ。
「ニッシーマグロば早う!!」
ソワソワしながら冷蔵庫の前にいる諭吉。
「雰囲気ぶち壊し」
西島はそう言いながら冷蔵庫を開ける。
「マグロおおお!!」
諭吉はぴょんと西島に飛びつく。
「こら、爪痛い!って、毛つくだろ!あ、爪だすなって」
諭吉を慌てて自分から引き離す。
「早うやらんけんぞ!マグロさえくれればワシはいい子にしとくぞ?」
西島は今度からは先に諭吉にご飯を与えようと思った。
◆◆◆
碧はハンガーにスーツをかけた後に貰った下着を全て袋から出すとベッドに並べた。
凄く可愛いのもあれば、下着の役になってない、穴が開いた下着に……女の子が着るようなキャミソール。
これって女の子用かな?これを星夜くん買ったんだよね?買う時恥ずかしくなかったのかな?
キャミソールを手にすると自分に当ててみる。
夏姉ちゃんが好きそうな……。なんて思う。
女の子が好みそうな可愛いレースのキャミソール。
これ、着るの?僕……。
鏡を見ると……なんか、男の子にはあわないんじゃないかと思う。
なんで、これを選んだのかな?星夜くん。僕……男の子なのに。首を傾げる碧であった。
◆◆◆
「篤さん……むっちゃ殺気立ってますけど」
夕飯を食べる間、此上の視線が痛い。
「んー?早くみたいなあーって」
此上はとっくに食べ終わっていて、じっーと神林を見ているのだ。
神林はわざとゆっくりと食事をしていた。だって、食べ終わると下着……つけないといけないから。
もう……はずかしくて死にそう。
でも、あまり待たせるとなあ……と決心して「お、お風呂いきましょ!!」と立ち上がった。
此上は神林に近付くと「はい、バンザイして」と言った。
なに?と両手をあげると服をスポーンと脱がされた。
「ちょ!!篤さん!」
驚く神林。
「焦らすからだ!」
此上は神林をひょいと肩に担ぐとスタスタと風呂場へ。
「ちょっとおおお!!」
マジかよ!とじたばたするが此上に勝てるわけもなく。風呂場へと連れて来られた。
「さあーて、焦らされたからなあ」
ニヤニヤして此上は神林のズボンに手をかける。
「じ、自分で脱ぎます」
迫力に押される神林。でも、体力の差。あっけなく脱がされてスッポンポンに。
此上もサッサと服を脱ぐと神林の腕を掴み浴室へと連れ込んだ。
「さてと……洗ってやるよ」
ニヤリと笑う此上。
「ど、どこを?」
「すみずみまで」
ジリジリと詰め寄られ……もう、覚悟するしかなかった。
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