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僕が寂しい時も側にいます。2話
◆◆◆◆
ピンポーンっ、とインターフォンが鳴った。
西島はモニターを覗く。
そこには神林の姿。
ダンボール頼んだ事を思い出し、もう持って来てくれたのか、流石は神林!!とドアを開けた。
「悪いな、もう持って来てくれたのか」
「早いに越した事ないだろ?」
「ありがとう」
ドアを広く開けて、西島は固まった。
少し離れた場所にニヤリと笑う佐々木と斉藤の姿。
………!!!
あいつら、
「何でいる!!」
ビシッと2人を指差す。
「ダンボール抱えた神林に出会ってね、親切が大好きな僕ちゃんは手伝いたくなったわけですよ、ちひろたん」
と大量のダンボールを持ってニヤニヤする佐々木。
「何が親切が大好きだ!茶化すのが大好きな癖に!!」
ムキになり反撃する西島。
「引っ越しするんなら人手いるだろ?」
神林に肩を叩かれ、
「そ、そうだけど……」
と納得のいかないような顔をする。
「西島部長、私服なんか可愛いっすね?髪もおろしてるから俺と歳かわんなく見えます」
斉藤は西島の姿になんだか目をキラキラさせている。
「うるさい、俺はまだ20代なんだよ!ぼけ!」
「照れちゃってかわーいいのう、ちひろたん」
ニヤニヤな佐々木。
「いちいち、ムカつく!それにちひろたんって呼ぶな!」
佐々木相手にはどうしても声がデカくなる西島。
「にゃー、」
開いたドアから諭吉が出てきた。
「おお!!諭吉!!マグロだぞ」
斉藤は手にした袋を上にかざす。
「マグロうううう!!」
諭吉の目がギラギラして、雄叫びを上げる。
「西島、中に全員入れないと他の住居者に迷惑かかるぞ?」
1人冷静な神林の言葉にしぶしぶ、全員を中へ入れた。
「マグロうううう!」
諭吉の雄叫びが続く。
「待ってな、マグロあげるからさ」
斉藤は諭吉の頭を撫でる。
◆◆◆◆◆
なんだか、騒がしい?
チャイムが鳴ったから西島が寝室を出て行った。
しばらくすると、話し声と諭吉のマグロシャウト。
誰?
確認しようとベッドから降りようとした瞬間、ドアが開いた。
「碧」
入ってきたのは斉藤。
「星夜くん!どうしたの?」
驚きながらも嬉しそうな顔を見せる碧。
「様子見に来たんだ。あと、ダンボール持ってきた、一緒に住むんだろ?」
「えっ?う、うん、ダンボールって引越し用の?ありがとう」
「良かったな。まあ、今更な感じだけどな。ずっと、一緒に居るからさ」
斉藤はベッドの側にきた。
碧はブカブカなシャツを着ていて、ああ、西島部長のかな?なんて、微笑ましく感じ。
ブカブカなシャツが碧をよりいっそう、ショタっ子に見せている上にエロさを感じた。
西島部長の趣味がショタっ子だって丸分かりだな。
萌え袖もいいし。
そして、何よりうなじから下が少しあわらになっていて、キスマークが見えた。
うわあ、ペロペロとかナメナメとかされてたのかあ。
えろーい!!
斉藤は興奮してきた。
「なあ、碧………そのキスマークって西島部長?」
わざと聞いてみた。
どんな可愛い反応するのかな?って。
ああ、俺もつくづく変態。
「えっ?あっ!!」
碧は真っ赤な顔をして、首を押さえた。
うわあ、耳まで真っ赤だあ。かーわいい。
「俺が教えた通りに出来たんだよね?」
碧は首を押えたまま、こくんと頷く。
「西島部長気持ちいいって?」
「う、うん」
何度も頷く。
「そっか、良かったな。これで、碧も大人だ!」
頭を撫でる斉藤。
大人って言葉に碧はぱあーと、明るい笑顔になった。
「うん!」
素直で元気な返事。
「また、テクニック教えてやるからな」
「お、教えて!!」
ガシッと斉藤の腕を掴む碧は体勢をかえ、シーツから生足がちらり。
太ももばっちり。
白い肌が露わだ。それに、シャツがずれ、鎖骨辺りまで露出し、キスマークが他にもあるんだと、それで分かった。
うわあ、身体中にたくさんありそうだなあ。
やっぱ、チュウチュウとかナメナメしたんだあ。
うう、碧のシャツをたくしあげて、身体を隅々まで調べてみたい。
「もちろん、教えるさ……俺はゆうちゃんにしこまれてるし」
エロい妄想を押さえながら、会話を続ける。
「凄い!あ、佐々木部長も、もしかして一緒に来た?話し声が他にもした」
「うん、神林先生も」
「えっ!嘘、僕、挨拶したい」
佐々木と神林にはお世話になりまくりだし、お礼をちゃんと言いたかった。
来ているのなら、ちゃんとお礼言いたい。
でも、碧は忘れていた。自分は西島のシャツ1枚だけしか着ておらず、ノーパンだという事を。
ベッドから慌てて降りる。
シーツから出た二本生足。太ももにかかる裾。
その太ももの内側にもキスマークがあった事を斉藤は見逃さなかった。
うわあ!マジで全身にありそう。
床に足をついて立とうとした瞬間、かくんとバランスを崩した。
もう、大丈夫だと思ったのに、ダルさがまだ若干残っていた。
斉藤がとっさに受け止める。
「無理すんなって、ダルいんだろ?」
「だ、大丈夫だよ?」
「ダメダメ、ベッドに座ってろよ、ゆうちゃん呼んできてやるから」
斉藤は床に座り込む碧をヒョイと抱き上げた。
「きゃ、星夜くん!」
「相変わらず軽い……」
なあっと言うつもりだったのだが、視界の端に壁にたてかけてある、全身鏡が入り、気付いた。
抱き上げた碧の足方向が鏡に映っていて、オシリが丸見えだったのだ。
ノーパン!!
白くて、やわらかそうなオシリ。
うわあ!やっぱ、ナメナメされてたんだあ!!
碧をベッドに下ろすと、
「碧…………なあ、シャツ………」
脱いで見せて……と言いたい。
言ったら脱ぐかな?
シャツの下は素っ裸。
裾をめくるとアレがあって、西島の突っこまれていたアナもある。
俺って変態?それとも、好奇心?
浮気?いや、まだ手を出してないから違うな。
「このシャツ?ちひろさんのシャツなの。えへへ、大きいよね、ちひろさん」
無邪気な笑顔を見せられた。
その笑顔で、うわあ!俺って変態!!俺って発情期の犬!!
と、少し反省した。
「はーい!碧ちゃーん」
タイミング良く佐々木が乱入してきた。
「佐々木部長!」
碧は、また立ち上がろうとするが斉藤に押さえられた。
「あの、あの、ありがとうございました」
ベッドの上から深々と頭を下げる。
「ちゃんと約束守って偉いね」
佐々木は碧に近づき頭を撫でる。
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