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僕が寂しい時も側にいます。 4話

「もしかして、ちーちゃんの具合めっちゃ悪いの?さっき、電話した時は元気そうだったのだけど」 神林をみて、ミサキは慌てたように言う。 「あ、いや、違うよ。ちひろは元気だよ」 「えっ?でも、インフルエンザなんでしょ?」 「………そうじゃないんだけどね。その方が休みやすいから俺が勝手にインフルエンザって診断して休みをとったんだよ。」 神林の説明にミサキは首を傾げるが、 「まあ、要するに元気って事でいいの?」 と聞いた。 「うん」 「あっそ、お見舞いきて損したわ。……あ、神林くん帰るなら送るけど?」 「いや、いいよ。助手席に男乗せたら変な噂たつよ?結婚前だろ?」 神林はそう言うと歩き出す。 「まあ、そう言わずに乗ってよ。ちよっと頼みたい事あるから」 ミサキはそう言うと神林を呼び止め、助手席のロックを外す。 「頼みたいこと?」 「うん、私の言う事は聞かないけど、神林くんのいう事ならききそうだからさ」 「なに?真面目な話?」 「うん、だから、乗って。」 ミサキに促され、神林は車に乗りこんだ。 ◆◆◆◆ 「神林くんって苦労人だよね」 神林が乗り込んでシートベルトを閉めた瞬間にそう言われた。 「なんだよ、ソレ?」 「ちーちゃんの面倒をずっと見てるでしょ?偉いなあって」 ミサキは車を走らせる。 「偉くはないだろ?別に……友達だし」 神林はそう言って笑う。 「いい友達だよね。神林くん。……ちーちゃん面倒くさいでしょ?」 「ん?そうでもないよ?」 神林がそう返事すると、 「それは神林くんだからだよ。私じゃそうはいかない。………お父さんはもっとね。」 意味深けな言葉。 神林は直ぐに頼み事は父親の事だと分かった。 「親父さんのこと?」 ミサキは頷く。 「ちーちゃん相変わらず、自分の親は死んだって言ってるんでしょ?」 「うん。知ってるこっちは敢えて何も言わないけどね」 神林はそう答える。 「まあ、私に会ってくれるだけでも奇跡かなあ……いつも、ありがとうね神林くん。神林くんがちーちゃんの世話してれるから助かる。」 「あはは、何だソレ?」 「保父さん向きだよ、神林くんは……イケメン保父さん。中学からだもんね……男の人って結構友情続けるからうらやましい。女なんて、直ぐに切れちゃうよ。結婚とかしちゃうと特にさ」 「腐れ縁だよ。千尋とは」 「でも、うらやましいよ」 そう言ってミサキは笑う。 「で?お願いってなに?」 「お父さんがね、ちーちゃんに逢いたがってるんだよね。食事会しようと思うんだけど、その話を電話で話をしたら切られた」 「そりゃ、切るだろうな」 「神林くんからお願いできないかな?」 「えっ?俺から?」 「うん、お願い!!」 ミサキの声は必死だった。 俺でも無理だよ。って即答したい。 でも、ミサキは凄く真剣で……なんだか可哀想になる。 「まあ、話してはみるけど……」 だから、つい、そう言ってしまった。 「ほんと?ありがとう!!」 ミサキの顔がパァーと明るくなる。 「でも、期待すんなよ?」 「うん、分かってるよ。」 それでも嬉しいとミサキは微笑む。 …………なんて、話をしよう? 神林の頭はそればかりになった。 ◆◆◆◆◆ 「もう、お前ら帰れ!!」 西島は腕を組み、佐々木と斉藤に威嚇する。 「えー、ちひろたん冷たい」 佐々木は拗ねたように言うが、 「可愛くねえーんだよ!」 と西島に怒られた。 「でも、そろそろ帰らないと、折角碧が大人になれたんだし、ほら、余韻というか……イチャイチャさせてあげたい」 斉藤の言い方にちょいエロさを感じたが、確かにイチャイチャしたい。 もっと、碧と………そう考えると碧を抱いた記憶が鮮明に甦りムラムラきてしまう。 「ちっ、星夜がそう言うなら」 佐々木は舌打ちする。 なんで、舌打ちなんだ?って突っ込みたかったが我慢する西島。 「それにさ、俺もイチャイチャしたいし」 斉藤はそう言うと佐々木を見てニヤニヤ。 「まあ………そうだな」 佐々木もニヤニヤ。 「イチャつくなら帰れ!」 西島は2人の背中を押す。 ◆◆◆◆◆ 「えっ?星夜くん達帰ったんですかあ?」 西島は佐々木達を無理矢理帰して、寝室に来た。 「斉藤が佐々木とイチャイチャしたいらしい」 「あっ、そっか」 2人が帰ってしまったのは寂しいけど、斉藤も自分と同じく好きな人と一緒に居たいって気持ちが分かるので碧は納得。 「それに俺も……碧とイチャイチャしたい」 西島はそう言うとベッドに乗り、碧の頬に触れた。 大きい手のひらから西島の体温が伝わってくる。 そして、西島の顔が近付き、唇にキスされた。 軽く触れるだけのキスを数回して、西島は碧をそのまま押し倒す。

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