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僕が寂しい時も側にいます。 11話

「んんっ、んーーんっ」 急に口を塞がれ碧は驚いた。 どうしたんですか?って聞きたいけれど、言葉にならない。 碧の息が手のひらにかかる。 口を塞ぐだけで、なんでこうも興奮しちゃうのだろう? 俺ってやっぱり変態かな? 碧が自分を見上げながら何か言おうとしている。 その姿が嫌がっているようにも見える。 可哀想にもなるが、興奮する方のパーセンテージは高い。 「ごめん碧、もう少し我慢して……隣に碧の声が聞こえちゃうから……碧の可愛い声は誰にも聞かせたくないから」 耳元で囁いた。 えっ?声……、あっ、そうだ!お隣との壁って薄かったんだあ。 隣は確か……大学生くらいの男の子が住んでる。 たぶん、僕とかわらないか、1つか2つ上? たまにお隣の音も聞こえてたもん。 碧は西島の言葉に頷く。 ここで止めて欲しくないし、それにここで止めたら西島が辛い。 「動くからね」 小さい声で言われて碧はまた頷く。 ゆさゆさと身体が揺さぶられ、碧の息が上がっていく。 気持ちいい……… ちひろさんも気持ちいいですか? そう聞きたいけれど、聞けない。 でも、見上げる西島の顔は気持ち良さそうで色っぽい。 ああ、ちひろさんって色っぽいなあ。 男の人にも色気ってあるんだなあ。 西島の首筋にぎゅうとしがみつき、彼の動きに合わせて自分も腰を動かす。 ふおおお!碧!! 腰を動かす碧は力が入っている為か穴をがきゅううううっと締付けてきた。 本人はそんなつもりはないだろう。 でも、きゅううううっと締付けられた西島のチンコは限界である。 興奮し過ぎているせいかも知れない。 「あおい………ごめん、俺……もういく」 西島の言葉に碧は頷く。 ちひろさん……僕も気持ち良くていきそうです。 一緒にいけそうです。 「あっ……んん、碧……」 ビクビクと身体を痙攣させ、西島は碧の中に白濁色の液体を放った。 互いに荒い息を吐く。 西島は塞いでいた碧の口から手のひらを外す。 「ちひろさん……」 碧は西島に抱きつく。 「気持ち良かったですか?」 小声で聞く。隣を意識しているようだ。 「凄く気持ち良かったよ。碧の中はすごく気持ちいい」 西島も碧を抱きしめる。 「嬉しいです。これからも僕を大人と同じ扱いしてくださいね。ちひろさんが言って欲しい事も言うし、やって欲しい事も僕は頑張りますから」 あーおーいーーー!! なんて、可愛いんだよ。 「変態って嫌わないでくれよな?」 「えっ?嫌いませんよ?ちひろさんは変態なんかじゃないですもん」 いやいや、これから変態じみた行為するかも知れないぞ?なんて、言いたい。 でも今は、 「ありがとう碧。大好きだよ」 とだけ言っておこう。 ◆◆◆◆◆ 甘ったるい空気になった碧の部屋。 西島と碧はまだ抱き合ったままだ。 でも、そろそろ荷物の整理しなくちゃいけない。 西島が先に起き上がり、碧を抱き起こす。 「身体、キツくないか?」 「はい。」 「そろそろ、荷物詰めるか?………それとも、もう少しいちゃいちゃする?」 「い、いちゃいちゃしたいです」 碧は即答。 「じゃあ、もう少しだけ」 西島は碧にキスを落とす。 …………あ~、もうバカらしかばい。 ワシが居るって忘れとるやろ? 諭吉はいちゃつくバカップルを冷静な目で見つめている。 交尾するまでにあんなに時間かかったとに、1回やると、もう動物でもあんなんせんばい? 人間だけやもんね、1年中、発情期は。 やれやれと諭吉は2人の横をすり抜け窓側に。 すると、バルコニーの方から声が。 諭吉は耳をかたむける。 「くそ!途中から声聞こえなくなってさ、お前が音出すからだぞ?」 「だってさあ、興奮するだろ?あんなに可愛い子が乱れた声出すんだぞ?」 そんな会話が聞こえてくる。 どうやら隣りの住人の声。 碧を美少女と勘違いしているみたいだ。 「クソおお!いいなあ、あんな可愛い子とやれるなんてさ」 悶ているようだ。 確かに碧は黙っていれば女の子にも見えるかも知れないと諭吉も思う。 しかし、良かったばい。ニッシーと恋仲になってくれて、下手すれば隣の住人に襲われてたかもばい。 2人に押さえつけられればアウト。 しかも、隣はバルコニーから部屋を覗こうとしているみたいで、諭吉はとりあえず、 机に飛び乗り上に乗っていた物を下へと落下させた。 ガタンっ!! 音にビックリして西島と碧は机をみた。 もちろん、隣の住人も音に気づき、慌てて部屋に戻ったようだ。 「あ、諭吉の事忘れてたあ」 碧は西島の膝の上から降りると諭吉の側へといき、抱き上げた。 「ごめんね、ほっといて」 頭を撫でると西島の所へ戻る。 「ニッシー、とりあえずは荷物ば早う詰めるか碧ば部屋に連れて行った方が良かばい、隣のアホがベランダから碧ばみようってしよったぞ」 にゃーんと碧には聞こえるが西島には言葉はわかる。 なに?けしからん!!と怒りフツフツ!! でも、怒鳴り込むわけにはいかない。 碧を巻き込むかも知れないし、問題を起こすわけにもいかない。 とりあえずは部屋だ! 明日、神林と斉藤にでも手伝わそうと思った。

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