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ずっーと、好きです。 10話

碧の言う通り、確かに飲んではダメだと注意したばかり、コレで飲んでしまえばまた、碧がベソをかく。 それも見たい気もするが、西島は碧のジュニアを口から出すと、手でしごき始める。 「あんっ、やあっ………あっ、あっ、」 しごかれる動きに連動するように声を出す碧。 シーツをギュッと握りしめる仕草と必死にイクのを我慢して顔を赤らめる姿もたまらない。 あーー、写メしたい!!ものすごーく。 ハメ撮りでもいい。この可愛い姿を撮りたい。 なんて考えてしまい、佐々木にもう変態と言えない………と、思ってしまう。 「碧、我慢しなくていいからイキなさい!辛いだろ?」 我慢してる姿にも興奮するけどね。なんて本音は言えない。 「やっ………だって、ちひろさんの手、よご……しちゃう」 瞳を潤ませ、ふるふると首を振る碧。 あーーー!!!だから、写メりたい!ものすごく!! 「いいよ、大丈夫だから、それとも気持ち良くない?」 そう聞くと、碧はまた首を振り、 「………きもち………いいです………ちひろさん……だっこ………」 碧は両手を伸ばす。 西島は身体を密着させて、しごいていない方の腕を碧の背中に回す。 碧もしがみついてきて、 「んっ、んっ、……あっ、いっちゃう……」 西島の耳元で熱い吐息を吐く。 「いって、碧」 碧の耳元で囁くと、その声に反応したかのように身体をビクビクと痙攣させ、射精した。 西島の耳元に碧の吐息がかかる。 熱くて、甘い吐息。 「気持ち良かった?」 そう聞くと碧はこくん、と頷く。 「…………ちひろさん、手……」 気にする碧。 「拭けばいいよ」 「ぼく、テッシュ持ってきます!」 碧は少し離れた場所にあるテッシュを取りに行こうとベッドを降りた。 でも、イッたばかりで力が抜けたのか、カクン、膝から崩れその場にへたり込む。 「碧!!」 西島は自分でテッシュを取り、手を吹くと床に座り込む碧を抱き上げる。 「ごめんなさい、ちひろさん」 うわーん、僕のばか!!力入らないなんて。 「なんで、謝るの?」 西島はクスクス笑って碧をベッドに座らせる。 「だって、ぼく、いつも大事な時に」 「何言ってんの?こっちは可愛い碧を見れるんだから、逆にありがとうだよ」 「ええっ?なんでお礼?」 碧はキョトンとする。 「目が覚めちゃったね。何か飲む?ホットミルク入れてあげようか?」 「ぼ、僕がします!」 「碧、まだ立てないだろ?いいよ、俺がやるから」 確かにまだ力入らないかも! 「うう、ごめんなさい」 「また、謝る。ほら、おいで」 西島は碧を抱き上げると寝室を出た。 えへへ、ちひろさんの抱っこ………好き。 抱き上げられた碧はギュッと西島の首筋に両手を回す。 碧を椅子に座らせ、西島は冷蔵庫を開けて牛乳を掴んだ瞬間、諭吉が凄い勢いで足元にきた。 「マグロやろ?マグロ!!」 冷蔵庫が開く音に敏感だな、こんにゃろ~~と西島は足元の諭吉を睨む。 「お前、ご飯食べただろ?こんな時間に食うと太るぞ!」 「なんや、ケチくされ!!自分らは牛の乳飲むとやろ?ワシにはなかとか?」 「………ああ、もううるさい!分かったから離れろ」 足元でニャーニャー喚く諭吉に怒る西島。 「諭吉おいで」 碧に呼ばれ諭吉は素直に彼の元へ。 「ニッシーはケチくさればい!」 碧に訴える諭吉。 「ふふ、諭吉もミルク飲みたかったのかな?」 諭吉を抱えると膝に乗せる。 「俺をケチくされだとさ」 「諭吉、そんな悪い言葉、どこで覚えるの?」 碧は諭吉の頭を撫でる。 「テレビとか、碧の兄達がよう言いよる。」 「テレビと碧のお兄さんのせいみたいだよ?」 諭吉の言葉を通訳する西島。 「ああ、確かに兄ちゃん達良く言ってる」 碧は思い当たる事があるらしく、思い出した笑いをする。 それと、同時にああ、本当に諭吉は話せるんだと碧は嬉しくなった。 「諭吉、いっぱい話たい前みたいに……」 碧はギュッと諭吉を抱きしめる。 「大丈夫、また、話せるから……それまでは俺が通訳するって言っただろ?」 西島は温まったミルクを碧の前に置く。 「……はい。そうですね、また、話せますよね」 碧は西島の顔を見てニコッと微笑む。 「ほら、諭吉には猫用ミルク」 西島は皿に入れた猫用ミルクを少し温め、床に置く。 「日本酒言いたいばってん、まあ、良かたい」 諭吉はぴょんと膝から飛び降りミルクへ一直線。 「えっ?諭吉って酒飲むのか?」 「えっ?はい、たまに父の晩酌を」 「だ、ダメだろ?猫にアルコールは!!」 「そうです!!怒るんですけど、目を放した隙に飲むんです。」 「マタタビでも嗅いでればいいものを」 西島はちらりと諭吉をみる。 のんべえ猫………ミルクを飲む諭吉はどうみても可愛い普通の猫。 「佐々木のエロジジイが置いていった酒あるやろ?開けんとか?」 ミルクを飲み終えた諭吉が西島の足元にきた。 「佐々木をエロジジイ言うな!同じ年なんだよ!俺もジジイじゃないかよ!」 「えっ?諭吉、そんな事言ってるの?ダメだよ諭吉!佐々木部長はジジイじゃないよ。若いでしょ!!」 ああ、そうか、佐々木部長とちひろさん同級生だもんね。 いいなあ、佐々木部長、ちひろさんの昔を知ってて……僕の知らないちひろさん。 「あ!ちひろさんって昔のアルバム持ってないんですか?」 「へ?昔?」 佐々木のエロジジイから急にアルバムへと会話が飛び、思わずキョトン。 「こ、高校のアルバムとか、ほら、神林先生と佐々木部長は同じ高校なんでしょ?」 「そうだけど………あったかな?……みたいの?」 聞かれた碧は勢いよく頷く。 子供時代とは流石に言えなかった。 辛い過去があるし、引き取られる前の写真はきっと持っていないとわかっているから。 「明日、探してみるよ。碧もアルバム少し持ってきてただろ?それ、見せて、ちゃんと見たいから」 「えっ?ええっ!!い、いいですけど、改めて言われると何か恥ずかしいです」 えへへ、と照れ笑いの碧。 アルバムは確か、小さめの箱に仕舞ったな?と思いだす。

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