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僕はちひろさんの1番ですか? 4話

どれにしようかな?的な感じで玩具を選ぶ碧。 自分の鞄から財布を出そうとした碧の手を止める西島は、 「俺が出すから」 と言った。 「ダメですよ!!僕が買います!!コレでちひろさんを気持ち良くしたいんです」 碧の事に西島の目はますます、丸くなる。 何をおっしゃっているのですか?と思わず言いそうになるくらいに驚いた。 俺にコレを使いたいのか碧? ま・じ・で・す・か!!! 「ちひろさんはベッドで横になってくださいね」 ニコッと微笑む碧。 天使の微笑みなのに、エロい事を言っているし、やろうとしている。 西島は碧が完璧にマッサージ器だと勘違いしているなんて、分からないし。碧も素直に信じている。 ただ、諭吉だけが…………ほんに、アイツらはどこまで!! くわっとアクビをすると、諭吉はソファーの隅へと移動。 どうせ、いちゃこらすっとやろ? ソファーで丸くなり目を閉じる。 「あ、凄いですよ、なんか、オチンチンみたいな形のもありますよ?凄く似てますよ。」 恥ずかしそうにソレをみている。 あああ!!碧、それはオチンチンそのものなんだぞ? まさか、それを俺に入れる気か? いや、もしかしたら、じ、自分で使うのを見せてくれるのかも……… 下だけ、全て脱いだ碧がお尻を自分の方へ向けて、玩具を出し入れする所を想像………… うわあ!!!! なんて、エロいんだあああ!! 「そ、それ買うのか?」 「えっ?なんか、恥ずかしいから横のにします。」 財布からお金を取り出す碧。 お金を購入口に入れる前に西島が素早くお金を入れてしまった。 「ちひろさん!!僕が買うって言ったのにいい!!」 ぷくっと頬を膨らます碧。 「だめ、俺が買う」 西島はそう言ってアクリルケースを開けて玩具を取り出した。 「ホテル代は割り勘ですからね!!」 買おうと思った物を先に買われてしまい碧はちょっと、拗ねた表情。 「分かった………おいで」 西島は碧の手を引き、お風呂場へ。 「えっ?ベッドじゃないんですか?」 キョトンとする碧。 「先にお風呂入ろう……使うのはその後」 そう言われて、そうか、お風呂に入った後の方が疲れも取れてるもんね。と素直に服を脱ぎだす。 服を脱ぐ碧を見ながら、マジで………玩具使ってくれるんだな………期待してしまう。 本当に天使のくせにエロい。 「ち、ちひろさん、そんなに見たら照れます」 ガン見されているのに気付いた碧は恥ずかしそうにしている。 その姿もたまらない。 たくさん、エッチな事をしているのに、こんな風に恥じらいを見せる。 西島は服を一気に脱いで、碧の服を剥ぎ取った。 待っていられない!! バスタブにお湯をためている間、シャワーで互いの身体を濡らす。 「あ、このマット使いますか?」 壁に立てかけられているマットを手にした碧は床へと敷いた。 「このマットもフカフカしてますね。これならイスなくても座れます」 足でフカフカ具合を確かめる碧。 「そこに横にもなれるよ?」 西島にそう言われて、碧は素直にマットへ座った。 「本当ですね!!」 顔を上げて微笑む碧。 くそ!!なんで、こんなに可愛いんだよ!! まさに据え膳食わぬは男の恥。 西島はその場に碧を組み敷いた。 「ちひろさ…んっ、んんっ……」 いきなり押し倒されて驚いて名前を呼ぼうとしたが、キスで塞がれた。 舌が容赦なく絡み付いてくる。 すごい………ちひろさん、……今日のキス、凄く激しいです。 いつものキスよりは少し乱暴で、勢いがあった。 何度も角度をかえて、キスをされる。 息をするのを忘れちゃいそうなくらいにキスが落とされる。 碧は西島の首筋に両手を回して、そのキスに素直に従う。 絡んでくる舌に絡ませると、くちゅ、くちゅって、音が風呂場に響く。 すごく……エッチな音だ。 激しいちひろさん……、お酒飲んだらもっと凄いのかな? いまより、もっと? うわあ!!!!やばい!! 想像すると、下半身が熱くなってきた碧だった。 キスをしている最中に碧のモノが固くなっているの気づいた西島はキスをしながら下半身へ手を伸ばす。 ギュッと掴むとピクんと身体が動く碧。 「んんっ、」 何か言おうとしているのが分かるけれど、わざと唇を離さない。 ちひろさんの手が……… 西島の手が股間に来た瞬間、身体が反応した。 触られるだけでイキそう……… キスに興奮しているせいもあるし、ラブホっていう特殊な場所のせいかも知れない。 碧はキスをされながら下半身を弄られる。 上下に擦られる度に身体がピクピクなって、息が荒くなる。 絡まってくる舌に興奮するように絡めてしまうのは下半身を触られているから。 もっと、触って欲しいって思う。 唇が離れて、西島が碧を見下ろしている。 見下ろした碧は瞳を潤ませてトロケていた。 頬も赤くて、息も荒い。 「ちひろ……さん……あっ、気持ちいい……」 上下に擦られ、息が荒い碧は素直に言葉にする。 「もっと、気持ちよくなりたい?」 その言葉に頷く碧。 本当に素直で可愛い。 西島は手の動きを早める。すると、その動きに合わせるような碧の荒い息。 動かす度にグチュグチュと音が響いて、碧の荒い息と重なり西島の性欲を刺激してくる。 碧を見ると潤んだ瞳で西島を見上げている。 この顔、好きだ。子供みたいな顔のくせにこういう時は色気を増していて、ぶっちゃけエロい!! ほんと、エロ過ぎ!! 「ちひろさん………だっこ……してください」 そして、イキそうになると抱っこをせがんでくる。それも好きだ。 西島は空いている片手を碧の背中へと回す。 背中に手が回されてくると、碧も西島に必死にしがみつく。 そして、 「あっ……んっ……あっ……はぁ……いくっ、」 碧はビクッビクッと身体を震わせると、イッてしまった。 「気持ち良かった?」 耳元で囁かれ、頷く碧。 凄く、気持ち良かったです。 マットも柔らかいし、お風呂でこんな風に寝れるなんて、ラブホテルって凄いんですね。 「お湯、溜まったみたいだぞ?」 西島は少し身体を起こしてバスタブの中を見た。 そして、気づく。 「あ、中に泡風呂のやつ入れるの忘れてた」 西島は申し訳なさそうに碧を見下ろす。 「大丈夫です」 「まあ、また、入るだろうから次は忘れずに入れような」 「はい」 ニコッと微笑む碧。 さて…………碧の中を洗ってやらなきゃ…… いつも、碧とセックスする時に西島が後ろを洗ってやっているが、何故だろう?今日はいつもより、興奮してしまっている自分がいる。 お風呂を出たら玩具が待っているからかも知れない。 そして、そんな事を考える自分が変態過ぎて笑ってしまいそうだった。 湯船に一緒に浸かり、碧を膝の上に抱く西島。 「ちひろさん、お風呂上がったら気持ち良くしてあげますからね」 膝の上の碧が無邪気な顔で大胆な事を言う。 思わず、ゴクリッとツバを飲み込んでしまう。 気持ち良くしてあげます………… いいや、碧を気持ち良くしてやりたい……あの玩具を使って!! 西島はギュッと碧を抱きしめて興奮するのであった。 ◆◆◆◆◆ お風呂から上がると、碧は目ざとくバスローブを見つけた。 「ちひろさん、バスローブです!!僕、着てみたかったんです」 碧が手にしたのは女性用のバスローブ。 それがピッタリで可愛い。 碧は女性用とは気付いてはいないようで、西島は黙っておいた。 バスローブを着てはしゃぐ碧もたまらん!!って思いながら自分もバスローブを着た。 ベッドへと2人で行くと西島は妙に緊張していた。 ラブホテルのベッドっていう緊張と、玩具を使うという緊張。 まさか、碧とラブホテルに来るなんて思っていなかったし、ましては大人の玩具とか……… 緊張と興奮が交互に襲ってくる。 一方、碧は着てみたかったバスローブを着れてご機嫌。 そして、ベッド近くにあるクローゼットに気付いた。 あ、服はハンガーにかけた方がいいかな? ちひろさんの服とかシワになっちゃうもんね。 「ちひろさん、クローゼットありますよ。洋服ハンガーにかけましょ?」 碧はクローゼットを開けた。 あれ? クローゼットの中には既にたくさんの服が……… 誰かの忘れ物?って碧はきょとん。 「ちひろさん、洋服がたくさんあります誰かの忘れ物ですか?」 西島に声をかけると、彼も側へやってきた。 クローゼットをのぞき込んだ西島は、コレって………あれか?コスプレプレイ用の?と苦笑い。 「忘れ物じゃないよ。これはコスプレ用だよ」 碧に説明。 「コスプレですか?幼稚園とか小学校でハロウィンでやるのと同じですかね?」 そう聞いてくる碧に、違うよ、それは仮装だから!!と言いたかったが、うん!!と返事をしておいた。 「ちひろさん、猫耳あります。」 猫耳のカチューシャを見つけた碧はそれを頭につける。 「諭吉みたい」 ってはしゃぐ碧の猫耳姿は…………… ぐはっ!!!と鼻血が出るくらいに可愛い。 「碧それ…………やばい!!!」 「へ?似合いませんか?」 取ろうとする碧の手をつかみ、 「違う!!似合いすぎて、可愛い」 とそのまま抱きしめた。 「ほ、本当ですか?」 「うん、凄く可愛い。写メしていい?」 思わず変態な事をつい、口走ったようだけど、西島は気にしない。 「ちひろさんも猫耳つけてください!あ、それか、コスプレしてください」 コスプレ………碧にコスプレさせたいかも!! 西島は碧から離れるとクローゼットを物色。 一応、男性用のもあるみたいで、執事コスプレやら、軍服やらがあった。 ほんと、何を目指してるんだ?って思ってしまう。 碧は執事コスプレに目を輝かせていた。 ちひろさん、絶対に似合う。 中学生かそれくらいの頃に執事のドラマが流行っていて、姉の夏が真剣に見ていたので一緒に見ていた。 ドラマに出ていた俳優の執事の格好が凄く似合っていて、カッコイイって思ったものだ。 「ち、ちひろさん!!これ着てください!!」 「は?」 「絶対に似合います!!」 目をキラキラさせている碧。 碧がそういうならばと思うけれど、燕尾服って実際の執事って着ないんじゃ?って突っ込みたかった。 「碧も何か着てくれたら着るよ?」 「僕ですか?じゃあ、ちひろさん、選んでください」 そう言われてクローゼットをさらに物色。 女の子用のコスプレが多くて、当たり前なんだけど、碧に女装………って、おい!!似合い過ぎだろう!!と心で自分に突っ込み。 ふと、メイド服が目に入った。 執事ならメイドか? 「俺が執事なら碧はメイドになる?」 メイド服を取り出す。 「これ、女の子の服ですよ?」 「碧に似合うと思うけど?だめ?」 「ぼ、僕も男の人用が」 碧はクローゼットを物色するが、男性用はブカブカそうで、しかも、軍服とか、医者とか、警官とか……全部を西島に着て貰いたいと思うものばかりだ。 軍服とか、警官の服はちひろさん似合いそう………僕が似合いそうなのない。 ガックリと肩を落とす碧。 「ち、ちひろさんがここにあるコスプレ全部着て写メさせてくれるなら、それ着ます!!」 碧は携帯を掴み、決心する。 それ着ます!!に驚いたのは西島。 嫌がるのを前提だった。無理意地はさせないつもりだったし、あわよくばって思っただけだった。 まさか着ますって言うとは思わなかった。

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