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素直になるって大事ですよ? 12話
塞いだ唇へ舌を侵入させる……。温かい口内は気持ち良くてとろけそうだ。
西島が舌を絡ませると、碧の身体がピクンと動く。
そして、彼も舌を絡めてくる。この瞬間が本当に好きだ。自分へ懸命に応えてくれる。そんな気がするから。
西島は碧の腰へ手を置き、少し前後へ揺らした。
「……ん、っ……はあっ」
キスをしている唇から声が漏れる。
碧の中へ早く全部入りたい。
少し浮いてた腰が次第に下へと降りて、その都度、碧の吐く吐息が荒くなる。
「あっ、」
キスの途中、短く声が出たのは全部挿ったからだった。
やっと挿った彼の中は温かくて狭くて気持ちいい。
手に持つ腰をもう少し早く動かすと、「あんっ、」碧は唇を離して西島の首筋に抱き着いた。
ギュッと力が入る。
気持ち良いという無意識な意思表示。
「あっ、ちひろ……さ……」
西島に動かされている腰を自分でも振り出す。
「……奥……奥きて……」
耳元で可愛い声でオネダリ。
西島は前後に動かしていた手を持ち上げるように上下に動かす。
「ひゃっ、」
身体がさっきよりも反応する碧。
「ん、んっ、」
碧の身体が上下する度に西島と共にベッドがギシギシと揺れ出す。
もっと、彼がほしい。
西島は碧の身体を自分から離すと「碧、後ろ向いて」と体位を変えさせる。
そして、四つん這いにさせ、後ろから突く。
「やあっ、あああ」
碧の声が大きくなる。
これも気持ちいいという意思表示。
素直に反応してくれる。
彼の両腕を掴み、後ろへ反らせるように引っ張った。
「あ、あ、あっ、おく……まで……きてるぅ」
「奥、気持ちいい?」
そう聞くと「きもち……いい……もっとぉ……」なんて、オネダリが返ってくる。
そんな煽られたら……
西島は碧の身体を後ろから抱きしめ、身体を屈めると、さっきよりも激しく突く。
碧はシーツを掴み、声を荒らげた。
暫くは2人で激しく揺れ合ったが、「ちひろさ……だっこ、だっこしてくださ……」と碧が息を荒くしながら言う。
「してるよ?」
「前……前……でして……」
「後ろ気持ち良くない?」
その言葉に碧は首を振って、「もう……いく……です……ちひろさんの……かお……みたい」
なんて、可愛い事を言ってくれる。
西島は碧の身体を反転されると、仰向けにした。
碧は汗ばんで、頬がさっきよりも赤い。
そして、身体ごと、大きく息を吐いている。
「ちひろさ……」
碧は両手を西島の方へ伸ばす。
それに応えるように西島は覆い被さると碧を抱きしめる。
「碧の中で溶けそう……」
「いっぱい……とけて……ください……それで……僕をいっぱいに……して」
本当にどこで覚えてくるのだろう?そんな煽る言葉を……
西島は力を入れて奥まで突く。
その度に碧の小さな身体がビクンビクンと仰け反る。
ギシギシとベッドのきしむ音が激しくなり、「あっ……」碧が短く声を出した。
その瞬間にさっきみたいな生あたたかい感触……。
碧が自分でイクと言ったようにイッたようで西島の耳に荒い息が聞こえてくる。
碧はイッてしまったが、西島はまだいけていない。
碧……もう少し頑張ってくれ!!
心でそう言うと彼の身体を揺らし続ける。
碧……気持ちいい……
彼を突きながら西島の息も荒くなり、やがて、彼の中で果てた。
西島が自分へ体重を預けてきて、動きが止んだので彼がイッたんだと碧にもわかり、「ちひろさ……ぼく、気持ち良かったですか?」なんて聞いてみた。
「さいこう……!」
西島はそう言うと碧を抱きしめる。
最高とか……最高じゃないですか、ちひろさん!!
「うれしい……です」
「あ、やばい……」
西島が慌てだして、「ゴムつけ忘れてた……」碧から自分のモノを出す。
気持ち良過ぎて……こんな言い訳はダメなのだけど、ゴムを使ってあげなかった事に反省する西島。
「平気です」
「お腹痛くなるから、おいで、出してあげる」
西島は起き上がると碧を抱き上げた。
お風呂へそのまま運ばれる。
その間、碧は西島にギュッと抱き着いたままだった。
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