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気持ちいい事しません?

「碧!碧!!」 西島は何度も碧の名前を呼ぶ。 「ちひろさ……」 碧にとって西島が初めての相手。だから、セックスがどんなものなのか未知の世界だった。 高校の同級生と一緒に妄想混じりの話をするのが精一杯で、エッチなDVDだって斉藤達と一緒に見たのが初めてで、あの時だって良く分からなかった。 喘ぎ声が恥かしくって。 でも、自分も今、喘ぎ声を出している。 エッチなDVD見た時、わざと言っているんだって思ってた。 出ちゃうんだ……あんな声。自分も出せるんだ……と碧は知った。 エッチな声を出している自分。そして、何よりそのエッチがこんなに気持ち良いなんて知らなかった。 痛いだけかと思っていたのに、西島に抱かれる度に何も考えられなくなるくらいにとろける。 頭が真っ白になって、マッサージとか温泉浸かるとか気持ち良いってこういう事だと思っていたのに、違った。 初めて知った気持ちは身体から力を奪ってふにゃふにゃになってしまう。 マラソンよりも荒い息遣いで疲れるのに、気持ち良いが先にくる不思議な行為。 西島が激しくすればするぼ、その気持ち良いをもっと欲しくなるのだ。 そして、なにより西島が自分に夢中になってくれるのが嬉しい。その嬉しいも気持ちいいって知った。 「きもち……いいれす」 呂律が回らなくなってきた碧。 何も考えられない。 西島は碧の両足を持ち上げ、「碧、掴まれ」と自分に抱きつかせる。 その後、数回強く打ち付けるように腰を振り、碧の中に射精した。 ビクビクと西島の身体が痙攣するかのように動いた。 「あおい……」 西島は碧を抱きしめながら大きく息を吐く。 「ちひろさん……中、ちひろさんでいっぱいですか?」 「うん、いっぱいでた」 「熱くて……気持ち……良かったです」 碧は息を整える。 西島は身体を起こし、碧を見下ろす。 ハアハアと息を吐き、汗ばんでいる彼。 「身体……洗ってあげるよ」 白い液がベタベタとついている。彼自身の精液。 「ご飯の用意は?」 「碧をちゃんと食べ尽くしてから食べる」 「えっ?」 「我慢しなくていいんだろ?」 西島はネクタイを外しながらに言う。 「は、はい」 ビックリした。いつも、我慢ばかりしている西島が積極的だ。 西島は床に落ちたエプロンを拾うと碧を抱き上げた。 コンロの火はまだ使っていなかったけれど、一応確認もする。 そこら辺は真面目さが出てしまう。 「明日……起きれなかったらごめん。有給まだ、残ってるぞ?」 西島はニコッと微笑む。 起きれなかったら…… ち、ちひろさんお風呂で何する気ですか? ドキドキするがワクワクも同時にきてしまう碧。 ◆◆◆◆◆ 「さあて……ガッツリ、セックスします?それとも風呂場でします?ご主人様」 部屋に着くなり此上に迫られる神林。 「どっちもセックスじゃないですか!!」 「うん、選ぶ権利ないよ?」 此上はふふと笑うと神林の前で、すっと身体を屈め、彼の身体を引き寄せると肩に担いだ。 「うわ!!ちょ、篤さん」 いきなり担がれて神林は驚く。 「とりあえず、風呂場でやって、その後ベッドでやろう」 なんだか楽しそうな此上と、少し怯える神林だった。

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