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幸せって意外と近くにあるもんですね 14話
◆◆◆◆
ベッドでイチャイチャしている碧と西島。
「碧の電話、音がなりよるばい」
そのイチャイチャを邪魔するのはいつも諭吉。
「えっ?本当?」
碧は起き上がる。
もうちょっとイチャイチャしたかった西島は電話を鳴らす相手に舌打ちをしたい気分だ。
碧は自分のスマホを取りに行く。もちろん素っ裸で。
その可愛い裸の後ろ姿をニヤニヤしてみてしまう西島。
「ニッシーよ、気持ち悪いばい、そのニヤニヤは」
諭吉はポンとベッドに飛び乗る。
「うるさいな!可愛いんだから仕方ないだろ!」
もう完全に開き直り。
「まあ、仲良いとは良か事ばい……それよりな、碧にご飯食べさせんで良かとか?具合良くなったけんってご飯も食べさせんで交尾ばかりすると碧が倒れるばい」
諭吉の言葉であ!!ウッカリしていた!と食事をしていない事に気付いた。
俺って食欲よりも性欲の方が強いのかな?
真剣に考えてしまう。
西島もベッドから下りて下着を穿くとシャツを羽織る。
「ちひろさん」
スマホを持った碧が戻って来た。
「碧、ご飯食べよう?ごめん、食欲より性欲が勝っちやって……お腹空いただろ?」
西島はそう言いながら自分のシャツを取り出し、碧に羽織らせる。碧は裸の方がいいけれど、それは変態過ぎるから我慢した。
「電話誰から?」
「電話じゃなくてメールです。直樹くんから」
直樹……その名前にピクリと反応する。
「直樹が何の用だ」
くそう!!なんて思うが碧の交友関係にまで口出しはしたくはない。
「えーと、福岡の観光と美味しいモノ聞かれました」
「は?なんだそれ?」
2人でキッチンへ歩き出す。
「お友達と遊びに来るらしいです……それで、観光するとこと美味しいラーメン屋とか教えて欲しいって」
教えるだけか?もしかして、それは口実で碧に案内させようと……?くっ!!碧の休日は全部俺が予約で埋まらせたいのに!!そんなジェラシーがメラメラ。
「観光ねえ……太宰府とかしか思い浮かばない……海ノ中道は車ないと無理だし……買い物するなら天神とか」
ジェラシーを燃やしながらも西島も一緒に考える。
「あ、光の道ってどこ?ってメールきました。何ですか?それ?」
スマホをいじる碧は顔を上げて西島を見る。
「光の道?ああ、神社だよ……でも、見れる時期があるんだ」
「神社ですか?僕知らないです」
「飛行機のCMでも流れてただろ?アイドル5人がやってた……あの場所だよ」
碧は考えて、あっ!!と何か思いだしたように西島を見た。
「あの綺麗なCMですか?綺麗だなって思って、僕も見たいって思いました」
「うん、綺麗だよ……夕陽が海へ沈む時に見れるんだよ。道が真っ直ぐ神社へ続いてるから光がそこを照らすんだ」
「詳しいですね、見た事あるんですか?」
「あるよ、小さい時……父親に抱っこされて見たんだ。小さかったけど綺麗だなって感動したのを覚えてるよ」
「……僕もみたいです。光の道」
「見れる時期は2月と秋なんだよ」
「ええっ、そうなんですかあ!!」
「10月に見れるよ!その時は一緒に行こう!」
「はい!」
碧は嬉しそうに返事をする。
西島は此上が作り置きして行った料理を温め直している。
「僕も手伝います!」
碧は西島の隣へ。
「直樹に返事しないでいいの?」
「あっ、」
そうだったと碧はスマホをいじる。
「直樹くんに見れる時期を教えてあげます」
「直樹の事だ、絶対にCM見たから聞いてきたんだと思う、アイツ、ミーハーそうだし」
なんせ、斉藤に似ている所がある。
「あ、そうみたいですよ!返事に書いてあります」
クスクス笑う碧。
西島は気になりスマホをチラ見する。
そこには、なんだあ、直ぐに見れないのか……秋なら碧も一緒にいく?
とさり気なく誘っている。
やっぱりな……とまたジェラシーがメラメラと燃えさかる。
「碧、光の道は俺といくからって返事しとけ!」
絶対に阻止してやる!!と西島は子供みたいにあからさまな嫉妬を口にする。
「えっ?当たり前じゃないですか?僕もちひろさんと見たいですもん」
ホワっと笑う碧。可愛い笑顔。
くっ!!可愛い!!
しかも、当たり前に自分と行くと言ってくれる碧。力強く抱き締めたい。
「秋が楽しみです」
ニコニコ笑う碧の頭を西島は撫でた。
「約束な!」
「はい!」
……自分が見たのは何月だったのだろ?
ただ、オレンジに染まっていく風景を抱き上げられて見たのを覚えている。
「ちひろ、見てごらん?光の道ができるよ」
父親が指差す先、真っ直ぐに光が走った。
「きれい……」
思わず出た言葉。
幼い西島から見ても綺麗だった。
また、見たいなってその時思った。
次は碧と見に行こう……そう思った。
◆◆◆◆
「や、だめ!」
星夜は声を荒らげる。
必死に抵抗するけれど、力が入らないのだ。
両足はとっくに開かされ、恵が星夜の小さい穴を舐めている。
「あっ、やっ……」
抵抗するけれど、次第に気持ち良くなってくる。快楽に弱いのを恵は知っているので彼に快楽を容赦なく与えてる。
グニグニした感触、舐められてる感触。
そして、指もそこを刺激してくる。
「あっ、あん、めぐちゃん」
自然に腰が動く。
星夜が嫌がる声から喘ぎ声に変わって行くのを恵は楽しんでいた。
星夜のワインに少し媚薬を混ぜた。
だから、そろそろ効いてくるはず。
「……あん、あっ……んん」
ピクピクを反応させ、気持ち良さから喘ぎ声を変わる。
恵は舐めるのを止めると挿入させるべく、自分の陰茎を星夜の穴へとあてがう。
舐めたり弄ったりしていたので、そこはもうトロトロ。
星夜を見ると顔もトロトロになっており、頬も赤くいい感じに染まっている。
気持ち良くしてあげるよ。
恵はグッと下半身に力を入れる。
「あっ、」
穴に大きな何かが侵入してこようとしている。
星夜はいつの間にか恵が起き上がり、自分の両足を持ち上げているのに気付いた。
「めぐちゃ……なにするの?」
「1つになるんだよ……俺ので気持ち良くしてやるからな」
ひとつに?
俺ので?
その二つのキーワードで何が侵入しようとしているのか分かった。
「や、だめ!」
星夜は逃げようと腰を引くがガッチリと捕まれて逃げれない。
「や、やだあ!」
そこはユウちゃんしかダメ……いくらめぐちゃんでも……それはだめ!!!
「いや、めぐちゃん!いや!!!」
必死に叫ぶ。
冗談だよね?いつも、最後までしないじゃん……。
涙がジワリと出てくる。
「星夜……俺のものになって……」
グッと力が入り、穴が広がる。
や!!だめ!!!
「やー!!!」
力いっぱい叫んだ。
ユウちゃん!!ユウちゃん!!
心で何度も助けを呼んだ。
会いたいよう!ユウちゃん……。
彼を思い出すと涙がポロポロと零れてきた。
ユウちゃん……。
このまま、セックスしてしまうの?
………と、思っていたら恵が上に倒れてきた。
めぐちゃん、本気なの?と逃げられないと思ったが。
「大丈夫?」
と声がした。
「へ?」
誰?めぐちゃんじゃない……。困惑する星夜の顔を覗き込んだのはウェイターをしていた男性。
確か……愁って名前の人。
「恵さん、悪酔いしてるみたいで、ほんと、酒癖悪いから」
愁は星夜から恵を引き離した。
「へ?なんで?」
「君の声が響いたから」
ニコッと笑う愁に星夜もつられて笑った。
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