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幸せって意外と近くにあるもんですね 15話

「えっーと」 星夜は頭の中で整理する。 めぐちゃん……酔ってるの? 「星夜くん、送って行ってあげるよ、ユウちゃんだっけ?会いたいんでしょ?」 ニコッと愁は笑う。 「はい……でも、まだ出張中だから……えっ?なんでユウちゃんの名前?」 愁から出た佐々木の名前に驚く星夜。 「叫んでたでしょ?ユウちゃんって」 「あ、ああ、そうか」 確かに叫んだ……聞こえてたんだ。でも、愁さんが来てくれて良かった……もし、来なかったら、俺……めぐちゃんと最後まで。 「よいっしょ、」 愁は恵を星夜から退かす。 「スタンガンって結構役に立つもんだね」 愁は星夜に小型のスタンガンを見せる。 倒れてきたのはそういう理由かと星夜は納得。突然倒れてきたから本気で襲われるのかと思っていた。 「恵さん、本気でレイプしようとしたわけじゃないと思うよ……だから、嫌わないであげて……この人、超がつく程にブラコンだから」 愁は恵をベッドに寝かせる。 「う、うん、悪酔いなんだよね?」 そうじゃないと説明がつかない。 あんなに優しい恵が人が変わったように襲ってきた。 「お酒って怖いね。星夜君も程々がいいよ」 「はい」 「着替えなよ……どうする?出張でいないユウちゃんとこ行く?」 「はい……帰りたいです。あの部屋でユウちゃん待ちたいから」 「分かった!送ってあげるよ、恵さんは起きたら俺が送っていくから」 「すみません……」 星夜は頭を下げる。 ◆◆◆◆◆◆ 「ん……気持ちいい……」 恵は気持ち良さに言葉にする。 上に誰かが乗って腰を揺らしているようで、恵は目を開ける。 「星夜……」 一緒にいたのは彼だ。名前を呼ぶ。 「残念ながら違いますよ」 星夜ではない声が答える。 「えっ?」 思わずその相手を見る。 「愁……」 上に居るのは星夜ではなく愁。 「お前、何やってんだ」 「その言葉、恵さんに返しますよ……何やってるんですか、義弟レイプしようとするなんて、そんなに溜まっているんなら言ってくれたら相手するのに」 レイプ…… 愁の言葉に何も返せない。確かにそうだ……星夜を押さえつけて犯そうとしていた。 泣いて嫌がっていたのを思い出す。 「ワインに薬仕込んだり、……本当、やり方卑怯じゃないですか?恵さんらしくない」 愁は上で激しく腰を振る。 「あっ!!!」 愁のアナルがぎゅっと恵の陰茎を締め付けて快楽を与えてくれる。 「恵さんにはそんな卑怯な手を使って欲しくないですよ」 「うるせえ……んっ」 恵は愁の腰を掴み前後に動かす。 「あっ……めぐみ……さん……」 愁も気持ち良くなってきたのか甘い声を出す。 「お前の中にいっぱい出してやるからな!」 本当は星夜の中に出すつもりだったもの。 「どうぞ……」 「くっ!!!」 恵は大きく身体を痙攣させると愁の中へ射精した。 「ん……っ」 愁は中が熱くなるのを感じる。 「本当、どうしようもない人ですよね」 「うるせえ、星夜はどーした?」 「送りましたよ、ユウちゃんのマンションまで」 「余計な事を」 「ありがたく思って下さいよ、一生嫌われずに済んだんですよ?大事な星夜くんを傷つけなくて済んだのだから」 「馬鹿野郎め……」 恵は起き上がり愁の身体を抱き締めた。 「もう、1ラウンドいくぞ!」 恵は体勢を変えると愁を組み敷く。 「体力馬鹿……」 愁は恵を見上げて笑う。 「その馬鹿に付き合えよ、セックスしそこねたんだから」 「はいはい」 愁は微笑むと恵の首筋に抱き着いた。 ◆◆◆◆◆ 星夜はベッドに寝転がっていた。 佐々木の匂いがする……。それが凄く安心する。 「ユウちゃん……何してんのかな?」 彼の事を考えると胸がギュッと締め付けられる。 会いたい…… 凄く会いたいなあ……。 スマホが小さく音を出す。 慌てて確認すると佐々木からのラインだった。 直ぐに開けた。 『星夜、体調どうだ?元気になったか?』 その文字を読んだ星夜は「凄い、ユウちゃん……今、元気になったよ」と呟いた。 キュッと痛くなっていた心が元気になってドキドキと心拍数を上げる。 星夜は佐々木へ『ユウちゃん、早く会いたい』と返信をする。 すると、直ぐに既読になり『俺も』と返信が来た。 ユウちゃん!!ユウちゃん!! 星夜は笑顔になり『早くエッチしたい』と返す。 『発情期か?(笑)』と返信が来る。 『うん、ユウちゃんにしか発情しないよ?』 『俺もそうだな……いい子で待ってろよ』 『うん』 文字だけなのに……ドキドキが止まらない。 相手が佐々木だと言うだけで、こんなにドキドキする。 女の子と付き合ってた時だって、こんなにドキドキなんてしなかったし、会えなくて寂しいとか思った事もなかった。 彼だけが特別。 彼だけにドキドキする。 彼の匂いに包まれて、セックスをするベッドに寝転がると元気になれる。 やっぱ、ユウちゃんすげえや…… 俺をドキドキさせるもん。元気にしてくれるもん。 早く帰る日にならないかな? そう願ってしまう。

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