445 / 526

臆病者は弱いんじゃなくて優しいのです。

◆◆◆◆ ちちち、ちひろさん本気ですか? ベッドに連れて来られた碧はドキドキしている。 「あの、ちひろさん」 カーテンを閉められて西島の顔を見る。 西島は碧の靴を脱がせ、自分も脱ぐとベッドに座る。 そして、ぎゅっと抱き締めた。 わあ!!ちひろさん……か、神林先生いますうう!! 抱きしめられてドキドキが止まらない碧だが嫌がる事はしない。ドキドキするけれど、碧も密かに斉藤と佐々木が会社のアチコチでエッチな事をしているのを羨ましいというか大人だ!と思っていたのでこの展開は大人だ!と喜びでもある。 それに真面目な西島が近くに友達が居るのに大胆な行動に出たというのも嬉しいのだ。 屋上で西島にフェラをした時もいつもよりドキドキして、ドキドキしまくって嬉しかった。 こんなに喜ぶ自分はエッチなの?と思うが嬉しい感情が先にくるので西島の背中に両手を回す。 「碧……上着脱がなきゃシワになるな」 西島は碧の上着を脱がせて自分も脱ぐ。 ベッドの近くにハンガーがかけてあってそれにかける。 「ちひろさん……」 しちゃうんですか?と西島を見つめる。 碧の瞳はしっかりと西島を映していて、それを見る西島はそのまま碧の額にキスをした。 チュッと触れる唇。 し、しちゃうんですかあああ!! フェラとは違い、セックスは声が我慢出来ないし、音も凄いだろう。それを想像したらやはり恥ずかしい。 星夜くん達凄い!!なんて改めて思う。 「ぼ、僕……声とか我慢出来ないかもです」 神林に聞こえてしまう!そう遠回しに訴える。 すると西島は碧の唇にキスをしながら押し倒した。 「ふっ……」 驚いて声が漏れる。 口内に西島の舌が侵入してきて、絡んでくる。 ちひろさん!! 西島のキスはいつもより激しく感じる。興奮してるの? でも、そのキスも気持ち良くて碧は西島の背中に両手を回す。 何度もキスをされて、唇が離れると「碧……ごめん、我慢できなくて」と西島は言う。 その顔は碧とエッチをする時に見せるエッチな顔。 とろけているというか、色気があるというか。 碧は西島のこの顔も好きだ。 「ちひろさん……ぼく、ぼくも……」 つい、言ってしまった。西島の顔を見てしまうと碧も我慢出来なくなる。 「碧……可愛い」 赤い顔で欲しがる碧の額にまたキスをする。 で、ここが医務室だと思い出す。 「神林が居たな」 今更な事を口にする。 ベッドに連れ込んだくせに!と自分で笑ってしまう。 どうしても、碧を見ていたら我慢出来なくなってしまう。本当、俺って変態!! 見境なくなってしまっている。これじゃあ佐々木に色々言えない。 西島は碧を抱きしめて「碧……ごめん、俺変態で」と思わず謝る。 「碧見てると我慢出来ない……でも、ここ会社だったな」 「あ、謝らないでください!僕もドキドキしますから」 「そんな事言うと本当にここでエッチしちゃうぞ?」 碧の頬にキスをしながら言う。 エッチ……一瞬、期待してしまった事もあるからいいです。と言いたいけれど、やはり会社だ。 「早く……部屋に帰ってちひろさんとしたい……です」 なんて大胆な事を言ってしまった。だって、我慢出来ない。 「碧……」 西島はつい、反射的に碧の股間を触ってしまった。 すると、硬くなっている。 これはツライな……とファスナーを下ろして中へ手を入れた。

ともだちにシェアしよう!