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臆病者は弱いんじゃなくて優しいのです。18話
「僕、諭吉をまた連れて行こうかと思います」
「諭吉を?」
「はい、だって、連れてきてって言ってました」
「言ってたな……」
本気で言っていたのだろうか?でも、猫を連れて来てって社交辞令で言うだろうか?
あの人なら本気で言ってそうだ。
「諭吉も行きたがってて」
「アイツ、おやつ目的だな」
ふふっと笑う。
「さて、専務の話はおしまい」
西島は碧の背中に手を回すと「少し……イチャイチャしたい……ダメ?」と聞く。
「だ、ダメなわけないです!」
碧が返事をすると唇を塞ぐ。
舌を絡ませ、何度もキスをする。
背中の手は下へと降りていき、碧のマシュマロヒップを両手で掴み、揉む。
「ふぁ……」
お尻を揉まれて碧はキスの合間に声を漏らす。
西島の手はお尻から割れ目へと動き、中指と薬指を碧の小さく窄む穴へと侵入させた。
「んんっ」
指が挿ってきて身体が反応してしまう碧。
指の付け根まで押し込まれ、中で動かさせる。
「あっ……」
ビクンと身体が動くから唇が離れた。
碧は西島の肩におでこを乗せて感じている。
動かす指と同じに腰を動かし、吐く息が荒くなり鎖骨に当たる。
「碧……自分、もっと腰を動かしてごらん」
自分の上で淫らになる碧が見たい……。
言われた通りに腰を動かす。動く度にお湯が波を作る。
「いい子」
西島はさらに指を増やす。
「あんっ……」
ビクビクと痙攣させる姿がいやらしくてそそる。
「挿れたい……いい?」
耳に届く西島の艶っぽい声。
碧は頷く。
「じゃあ、腰をあげて……」
碧は無言で腰を上げる。
西島は碧の腰を引き寄せ、自分のペニスの上にアナルを持っていくと指で広げながら挿れていく。
「ゆっくり、腰をおろして」
「は……い……あっ……」
ぐっ!と穴が広がる感触がする。
そして、西島のペニスがジワジワと侵入してくるのを感じた。
「あっ、んんっ」
ちひろさんのおっきい……。
「上手だよ、いい子」
碧は腰をクネクネさせながら腰を下ろしていく。その度に西島のペニスは締まっていく。
◆◆◆◆
「んっ、冷た……」
此上は手に冷たいモノを感じて目を開けた。
ソファーから手がぶらりと下がっていて、手の甲に何か当たっている。冷たくて……毛みたいな。
毛?
此上は視線を落とす。
そこには諭吉が尻尾を舐めている姿が。
「諭吉……尻尾どうした?」
起き上がり、諭吉を撫でる。
尻尾がずぶ濡れで何で?と思った。
「おいで、自分で舐めてもそれじゃあ埒が明かない」
此上はソファーから降りると諭吉を抱き上げた。
タオルは風呂かな?
浴室へ行くと電気がついている。
千尋?
起きたのかな?と思った。
ドアを開けると、
「あっ、ちひろさん……」
碧の乱れた声とバシャバシャとお湯が跳ねる音と千尋の息とパンパンと肌がぶつかる音。
これだけでもう、何をやっているか分かる。
そっと、タオルだけ取ると此上は足を忍ばせその場を去った。
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