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恋心11

**** 諭吉を連れて来ると言って出て行った西島。 碧はきゃーと騒ぎたいくらいにテンションが上がった。 夏姉ちゃん、部長は凄く優しいよ! 諭吉まで連れて来てくれるって! 今すぐに夏に教えたいくらいに舞い上がる碧。 自分の部屋に泊めてくれて面倒見てくれているだけでも凄いのに。 ベッドにくるくるとシーツにくるまりながら、ふと気付く。 ベッドに西島の甘い香りが染み込んでいる。 クンクンと猫みたいに匂いを嗅ぐ。 部長の匂い。 抱き上げられた時も、胸に顔がついた時も甘い香りを感じていた。 そうだ、抱っこされたんだ部長に! ひゃあ~、 頭で映像を再生させると顔が熱くなる。 部長に抱っことか! 悶える碧はもう1つ重要な事を思い出す。 自分が着ているシャツ! このシャツからも西島の香りがする。 ブカブカなシャツ。 これ、部長のシャツだよね? 碧はベッドから降りて立ってみる。 ブカブカだ。 袖も指しかでないし、裾も太ももより下。 部長、大きいもんね。 周りをみると碧のスーツはハンガーにかけてある。 まるで子供服みたい。 自分でそう感じてションボリとなった。 西島みたいに背も高くてカッコ良い大人になりたい。 で、また、気付く。 このシャツ着せてくれたの部長? だって僕はシャツを着た記憶はないもん。 うわあああーぁ!!! 悶えそうになる。 はーずーかーしーい! きっと僕の貧弱な身体を見て部長は呆れたかも! チビでガリガリ。 学校でも女の子よりも女の子らしいとからかわれた。 あ、パンツ! 裾をまくりパンツを見る。 ボクサーパンツ、変じゃなかったかなあ。 でも、トランクスよりは大人のパンツだよね? 碧は中学まではブリーフで高校に入った時に兄達からブリーフは子供が履くやつだからとトランクスを貰った。 でも会社に入る時に夏に大人はボクサーパンツよ。と言われてそれに変えた。 部長もボクサーパンツかな? なんて考えて碧は西島の裸を想像してしまい顔が真っ赤になり、ベッドで悶えるのであった。

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