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ニッシーと諭吉5話
「あれ?今の猫」
足下を横切って行った諭吉を佐々木は見たことあるな、なんて思っていた。
「諭吉です」
「あ、そうだ諭吉」
碧に見せて貰った猫の写メ。
「西島部長が連れて来てくれたんです」
嬉しそうに微笑む碧。
「そっか、そっか、良かったな碧ちゃん」
頭を撫でる佐々木は、碧が着ているシャツに目がいく。
「そのシャツ」
「あ、西島部長が着せてくれたみたいです」
恥ずかしそうに答える碧。
にーしーじーまーっ!
ちゃっかりと碧ちゃんの裸見やがって!
「パンツも?」
「えっ?パンツ?パンツですか!いえ、パンツは僕の…です」
顔が真っ赤な碧。
ああ、全裸にしたわけじゃないのか。
でも、パンツずらして見る事は出来る。
意識ない碧ちゃんに…………あんな事や、こんな事!
ちんこ弄ったり、お尻弄ったり……
ああ、くそう!西島め!
なんて羨ましい!
「碧ちゃんのパンツどんなの?可愛い猫ちゃんパンツとか?」
「ち、違います!そんなのは高校で卒業しました!」
あー……穿いてたのか碧ちゃん!可愛いなあ。
「んじゃあ、どんなの?」
「どんなの?って普通のボクサーパンツです」
「そっか~大人だね碧ちゃん」
「本当ですか!」
もの凄く食いついてくる碧。
「う、うん、大人だよ、西島も俺もそうだし」
ひゃあっ、西島部長も、ボクサーパンツなんだあ。
僕よりも絶対に似合う!
碧はホワホワと西島がボクサーパンツ穿いている姿を想像。
ぼんっ、
頭に一気に血液が集中したみたいに顔が熱くなり、目眩がした。
キュ~とベッドに倒れ込む。
「えっ?碧ちゃん?」
バタンと倒れた碧を仰向けに寝かせて頬をパチパチ叩く。
「ふにゃ~」
目をとろんとさせて佐々木を見上げる。
あ、 あおいちゃーん!
佐々木の股間が一気に元気になった。
やばいやばい、 碧ちゃん可愛い!
ベッドにグッタリとしている碧。
「よしよし、佐々木先生が診察してあげるね」
佐々木は碧が着ているシャツのボタンを外し始める。
ガツンっ、
佐々木の頭に西島のゲンコツが落ちる。
「いっっ」
頭を押さえながら振り向く佐々木に、
「何やってんだ変態」
と睨む西島。
「何って碧ちゃんが汗かいてるから拭いてやろうと」
言い訳をする佐々木を更に睨みながら、嘘つけ……と言いたかったが、確かに碧は汗ばんでいる。
「タオルもなしにどうやって拭くつもりだったんだ!」
「舐めて」
ブチンと何か切れそうだった。
佐々木の首根っこを掴むと、無理やり引きずって歩き出す。
このままじゃ碧の貞操が危ない。
「帰れ」
腕を組んで佐々木を睨む。
「なんだよニッシー!冗談だよ」
「ニッシー呼ぶな!」
イライラしながら叫ぶ西島。
「何だよ、お前だって碧ちゃんの裸見たくせに!俺だって見たい!」
「なっ、」
何を言ってんだと強く言いたいけれど裸を見たのは事実。
「ピンクの乳首とか、細い腰とか触りまくりだったんだろ?」
「お前、何言って、」
ピンクとかピンクとか、確かにピンクだったけども!
「パンツずらして見たんだろ?碧ちゃんの可愛らしいちんこ」
ああ、もう!
西島は頭を抱えたくなった。
何で、こんなのが部長なんだよ!
「毛生えてた?碧ちゃん薄そうだもんね。あ、その前にちゃんとむけて」
ガツンっ、
「いったあーっ、二発も殴るな暴力男」
佐々木は殴られた頭をさすっている。
「黙れ変態」
西島は玄関のドアを開けると佐々木を無理やり追い出した。
そして、しっかりとチェーンまで掛けた。
あの変態!二度と部屋には上げんぞ!
心でシャウト!
そして、携帯が佐々木からのメールを受信。
ニッシーへ♪
碧ちゃんのヴァージンは俺のだからぶち込むなよ
「あー、くそ変態野郎!」
西島は携帯をへし折りたい衝動に駆られた。
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