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ニッシーと諭吉7話
どわぁぁ~
雄叫びをあげそうになるのをグッと我慢した。
マシュマロみたいに柔らかそうなお尻。
ぷりっぷり、 エビみたいな表現が似合う。
み、見てはいけない!
西島はシーツをかけ直し、パンツをなんとか穿かせた。
後は……シャツを着せるだけ。
なのに、躊躇する。
碧の身体のラインがシーツ越しに分かるのだ。
なんか、もう、いたいけな少女にイタズラしているアラサーオヤジにしか見えない。
「か、神林、ヘルプ」
結局は神林に頼んだ。
「ほらよ、シーツ変えるから碧ちゃん抱っこしてろ」
神林に碧をパスされ、抱き上げたまま、シーツの交換を待つ。
それにしても碧は軽すぎ。
チラリと碧に目をやると、熱のせいで頬がピンクだ。
か、可愛い……と思った後に西島はブンブン頭を振る。
自分は佐々木と違う人種だ!と言い聞かせるのだが、 言い聞かせる時点で既に仲間じゃないのかと目眩を感じた。
「おい、何時まで碧ちゃん抱っこしてんだ」
シーツ交換はとっくに終わっていたようで、西島は慌てて碧をベッドへと寝かせた。
「解熱剤が効いてくると思うから安心しろ」
神林に肩を叩かれ、頷く。
「明日、会社休みで良かったな。碧ちゃんと丸一日一緒に居れる」
神林にニヤリと微笑まれ、
「だから佐々木と一緒にするな!」
「はいはい、んじゃ、帰るわ」
神林はヒラヒラと手を振る。
「わざわざ、悪かったな」
一応は礼を言う西島。
「いや、テンパるお前見れたから帳消しな」
「は?テンパってないし!」
「はいはい、西島部長はテンパっておりません!そんな部長に朗報。碧ちゃんはちゃんとむけてるぞ」
肩をポンと叩いて神林はニコッと笑う。
「はあぁ?」
西島の反応は驚くというより、見やがって!という反応。
「あ、座薬1つ使ってるから、次使う時は5~6時間空けろよ」
「は?座薬?んなのいつ?」
「着替えさせる時に」
西島はきっと碧の裸を想像したんだろう。
顔が真っ赤だった。
「それじゃあ西島部長アジャアジャファイティン」
神林は玄関へと向かう。
パタンとドアが閉まった。
鍵を掛けに行ってため息を吐く。
ど、どんまい俺!
ドキドキが止まらない。
ぷりケツとか見てしまったし、神林から収穫……いや、聞いてもいない情報を聞いた。
子供には興味なんてない!
自分に言い聞かせて寝室に戻る。
入った瞬間に神林が使った座薬の空が目に入った。
はうっ!
どこに入れるかをつい、想像して顔が火照る。
いかん、いかーん!
西島は風呂場へまた走った。
もうぅ、まだ子猫を保護した方がマシだった。
まあ………子猫みたいだけどな。
西島はシャワーを修行僧みたいに浴びた。
******
ポスンと軽い何が碧の上に乗ってきたので、目を覚ます。
「諭吉」
ぼんやりした視界に諭吉。
「にゃ~ん」
諭吉が鼻先を舐めてくる。
心配してくれてると碧に伝わってきた。
「だいじょうぶだよ」
諭吉を撫でようと手を伸ばす。
カチャとドアが開く音が同時だった。
ペタペタと足音と共に西島が入ってきた。
部長………
視線を向けて碧は、 一気に熱が上がるような衝撃を受ける。
下着姿の西島。
ボクサーパンツに濡れた髪を拭きながら床から何かを拾っている。
ぶちょーっ
後ろ姿を見つめる碧。
綺麗な背中。
引き締まって、腹筋もそれなりに割れてて、
ぶちょう……EXIL〇みたい。
なんて碧は思った。
綺麗な身体。
成人した大人の身体を見せつけられ、碧は自分との差を思い知らされて、ちょっと落ち込む。
にゃ~ん、
諭吉が鳴いたので西島が振り向いた。
碧は慌てて目を閉じる。
こちらへ来る気配。
ドキドキする。
そして、フワリと手のひらが自分の額に触れた。
ぶちょーっの手があーっ、
触れた手が次に頭の上に。
そして撫でされた。
「早く、熱下がるといいな。頑張れ」
西島の言葉が碧の耳に届く。
ドキドキ、
ドキドキするよ夏姉ちゃん!
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