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好きになってもいいですか? 2話
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「一緒に入らんとや?」
着替えを捜す西島の足元でそんな声が聞こえてきた。
「はっ?何言って」
「碧の身体洗ってやれば良かやん、碧もそがん思うとる」
「いやいやいや、何を」
「甘えん坊やけんな碧は。家でもよう兄弟と入りよるし」
甘えん坊………。
甘えているのか!
風呂に一緒に?
えーっ、 西島は動揺した。
風呂って事は裸だ。
当たり前!
身体を洗う……とか?
あの華奢な?
えっ?全部見ちゃう?
あーっ!違う!
やましくないし!
西島は頭をブンブン振るとシャツをまた捜しだした。
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部長の役に立ちたい!
って気持ちが空回りの碧。
どうしたら良いのかな?
お世話になっているんだもん!
湯船の中で考えながら、ふと凄い事を思い立つ。
背中を流してあげる!
実家で碧は兄弟や父と未だに一緒に風呂に入っているので、父や兄弟らの背中を良く洗っていたのだ。
でも、
ぶ、部長とお風呂!
急に意識してしまい、
きゃーっ!
部長とーっ!
西島の裸体を想像してしまう碧。
部長の背中、広いし、胸板とかも、
わあーっ!僕のエッチ!
脳裏にはあの時見た西島の下着姿しかもう思い浮かばない。
部長と、 お風呂ーっ!きゃーっ!
「佐藤」
わたわたしている碧に西島がドアの向こうから名前を呼ぶ。
「は、はいっ」
「着替え持って来た」
磨り硝子の向こう、動く人影。
「ありがとうございます」
碧は慌ててお礼を言う。
部長……一緒、 背中流して………
い、言えるわけない!
そんな事を考えながら碧は湯船にブクブク沈んでいく。
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着替えを置いた西島は磨り硝子の向こうを気にする。
一緒に入らんとや?
諭吉の言葉に頭を振る。
いやいや、猫は喋らないし、一緒にも入らない!
西島は着替えとタオルを置いてその場を離れる。
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部長に何か恩返ししなきゃなあ。
碧は一生懸命に考える。
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ん?
あれえ?
遅くないか?
西島は側に置いているデジタルの時計を見つめる。
碧が風呂へ入って、結構経つ…………
心配になる西島。
ちょっと様子を見に行こうかな?と、風呂場へ。
諭吉もトストスと軽い足音をさせてついて行く。
磨り硝子から様子を見るが、水音さえもしない。
「佐藤」
声を掛けてみる。
が、
返事はない。
うーん……まさかとは思うが、
「中でのぼせとるんやない?」
諭吉の声。
やはり、そう思うか!
西島も、碧が中でのぼせているんじゃないかと思っていた。
「佐藤、開けるぞ」
西島はゆっくりとドアを開けて、そっと中を覗く。
静かな浴室でグッタリとした碧が居た。
やっぱり!
西島は慌てて碧の側に行き、
「佐藤、大丈夫か!」
と声を張り上げる。
碧は目を閉じたまま、何も言わない。
ヤバいかも!
頬を軽く叩き、もう一度呼び掛けた。
「ん………ぶちょお」
碧は目を開けて西島を見た。
「大丈夫か?」
その問い掛けに、
「ぶちょお、背中流します………」
と西島に手を伸ばしてきた。
「へ?」
碧はそのまま、また目を閉じた。
と、取りあえずは湯船から出さなきゃ!
タオルを持ち、碧を湯船から出すと抱き抱えた。
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ん、あっつい……
碧は暑さで目を開けると西島の顔が直ぐ側にあった。
ぶちょお?
じーっ、と西島を見ていると、
「ほら、水……」
と口元にストローの感触。
喉が乾いてた碧はそのまま飲む。
冷たくて美味しいなあ。
なんて、碧は味わいながらに飲んでいる。
水を飲む碧を見て西島はホッとした。
良かった………!
寝室のベッドへと碧を運んで、扇風機をあて、水も用意して様子を見ていたのだ。
元気そうに見える碧。
一時はどうなるかと!
で、ホッとしたら、今まで気づかないものが見えてきた。
そう、碧は素っ裸!
タオルで包んでいるが、露出度は高い。
碧が少し動く度に肌の露出度が上がるのだ。
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