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好きになってもいいですか? 3話
見てはダメだと思えば思うほど、見てしまうのは、人間の心理だと思う。
西島は、チラチラ見てしまう度にうわあああああ、と叫びたいのをおさえる。
碧は、水を飲むと満足そうな顔をしている。
可愛いな。なんて思っちゃう。
「部長、僕、部長にお世話になっているから、背中流してあげたいなあって考えてたら、頭がボーってなって…」
飲み終えた碧は、そう言って西島を上目遣いでみつめる。
背中をながす…
そういえば、碧は、部長背中流してあげます的な事を言っていたような…、
そうか、やはり甘えていたのか………
諭吉の言う通り一緒に風呂に入るべきだったのか?
そしたら、のぼせさせる事はなかっただろう。
風呂で一生懸命に自分の事を考えてくれていた碧が健気に思えた。
か、可愛い……
しかも上目遣いの碧は2割増しで可愛いのだ。
だから、つい、
「わかった、次、一緒に入ろうな。」
と、碧の頭を撫でながら言ってしまった。
「はい!」
碧はパアーっと可愛い笑顔になり元気に返事をする。
そして、身体を起こし気づく、自分が裸だという事に。
巻いてあったタオルが全てはだけ全裸……
そう、大事な碧のジュニアも披露してしまっているのだ。
同時に西島も碧のタオルが全部はだけている事に気づく。
色白な裸に細い腰、その先には薄い毛に守られた碧のジュニア……
思わず息を飲む西島と、
「きゃああああ」
と少女のような悲鳴を上げる碧。
碧は顔を真っ赤にしながらタオルを身体に巻きつけ隠す。
「見てない!見てないから!」
西島は目を手で隠しながら必死で叫ぶ。
「風呂場に着替えあるから」
西島の言葉で碧は慌てバタバタと風呂場へ走って行った。
風呂場へ走り込んだ碧は、ぺたりと床に座り込んだ。
み、見られた
部長に見られたかな?
見られた事を考えてしまうと、頭に一気に血が駆け上がり熱くなる。
西島に背中流したいと言った碧だが、全てを見られた事に動揺したのだ。
にゃ~ん、と諭吉の声がして、背中にモフモフな感触。
「諭吉」
碧はすかさず諭吉をガシッと抱きしめると、
「諭吉、どうしよう。部長に僕のおちんちん、見られたかな?小さいって思われたかも!」
碧にとってのサイズ問題はとても重要な事だった。
兄達に、男はアソコのサイズで勝負だ!とか、色々と吹き込まれたのだ。
兄達のはいつも見ていたがアカの他人のは見た事がない。
そして、思うのが、部長のは大きそう。だった。
わあ、どうしよう。お風呂、入ろうな。とか言われたのに!
タオル巻けばいいかな?
部長とお風呂‥‥‥‥
わあ、今更ながらに照れる!だって、部長も裸だよね?
部長の裸‥‥‥
「きゃー、諭吉、僕大胆な事言ったよね?だって裸だよ?あの部長が裸になるんだよ?どうしよう!緊張する!」
西島の裸を想像する度にドキドキは止まらない。
綺麗だったなあ。
胸板あついもん、うらやましい。
部長にまた抱っこされたいなあ。
部長‥‥‥、僕、部長の事ばかり考えます。
どうしたら良いですか?
◆◆◆◆◆◆◆◆
ふ、不可抗力だよな?
碧が居なくなった寝室で真っ赤な顔をした西島はそう悩んでいた。
西島が故意にタオルを外したわけでもないし、自然に外れたわけだが、まるで自分がはずしたみたいに動揺している。
碧の裸見てないわけがなかった、もちろんバッチリ見た。
可愛いジュニアもバッチリ!
鼻血がでるかと思った。
華奢で柔らかそうな身体。
抱きしめたら折れそうな‥‥‥
や、やばいだろ佐藤!あんな可愛いのは犯罪だ!
俺はなんで佐藤の裸ばかり脳裏に過ぎっいるんだよ!
抱きしめたいとか、触りたいとか、
あんな子供に‥‥
あー、それに風呂一緒に入るとか約束してしまった。
身体を佐藤に洗ってもらうとか、
や、やばい!
ふと、碧が、部長、ここも洗って良いですか?と自分の股間を洗う想像をしてしまった。
口で洗います。
上目使いの碧が自分のを頬張る妄想。
ぐわー、風呂はだめだ!
佐藤は未成年!
佐々木の社会人だよ。を思い出したけど、西島はまだ碧を子供扱いをしたかった。
そうじゃなければ、碧に手を出しそうだから。
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