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第316話Colon⑤
「ばか、はるっ…こんな、とこで…あっ」
「勇也だってこんなにヨダレ垂らして…ね、はやくしたいんでしょ?」
ヨダレと言って俺のものから溢れてしまった先走りを指で掬われる。その感覚に思わず身震いして顔がカッと熱くなった。
「ベッド行け、あほ…っ」
「なんでアホとかいうの、ペナルティつけるよ」
「なんだよそれ…あっ、やだ、んんっ…こえ、聞こえるって」
「まだ入れてあげないけど、いっぱい中でイこうね」
床に四つん這いになったまま後ろからハルの指が何本か入ってくる。中を無理矢理掻き混ぜるようにそれぞれの指が動くのがたまらなく気持ちよかった。
「や、だ…あっ、あぁっ、んっ」
「逃げないの。気持いいとこちゃんと教えて」
「ぁ…ん、んんっ…やっ、あ…そこ、いやだ」
極力声を抑えられるように自分の腕に口を押し付けていたが、いよいよ耐えられず上半身を床に突っ伏して這いつくばるような体勢になってしまう。それでも腰を突き出すように上げているから、その恥ずかしさに死んでしまいそうだった。
「ここダメなの?」
「あっ!や、めろ…っやだ、やだ、んんっ」
「イきそう?いいよ、イッて」
「あっ、ぁ…あぁっ…や…あっ!」
小さく体が跳ねてその余韻に震える。ほとんど声なんて抑えられないままに達してしまった。
「もう一回ね」
「な、んで…や、さっき、いった…!やだ、あっ」
「素直になってくれない勇也が悪い」
ぐちゅぐちゅと自分の中からローションの水音が響いて俯く。その時床に自分の先走りがぽたぽたと溢れて零れているのが見えてまた顔が熱くなった。
「あっ…あ、ゆか…よご、れ…」
「あーあ、なんで垂らしちゃうの?ホテルの人に迷惑かけちゃうね」
「んっ…わかってんなら、やめ…ぁんっ!」
「これ以上床汚さないように頑張ってね」
俺のものを優しく掴んでゆっくり扱きあげる。今はその刺激ですら辛かった。
ハルの顔は見えないけれどきっと悪そうな顔で微笑んでいるのだろう。汚させる気しかないくせに、それを分かっていてわざとそう言っているんだ。
「んっ…んぐ、んぅ…っ」
「ほら、また垂れてるよ。ガマンして」
「そ…な、むり…あっ…んん」
「どうしてもって言うなら栓してあげようか?」
その言葉に冷や汗が垂れる。まさか修学旅行にまでこいつはアレを持ってきているというのだろうか。
「やだ、いらな…そんなの、やだ、やめろ」
「いい子にしてこのまま待っててね。今取ってくるからね」
そんなこと聞けるはずもなくバッグの方へハルが歩いていった瞬間ベッドに潜り込んだ。
バッグを漁る音が聞こえた後、ベッド付近でハルが立ち止まった気配がある。
「勇也、そんなに酷くされたい?」
「…やだ」
「わかったよ、意地悪してごめん。ちゃんと優しくするから出ておいで」
そのハルの優しそうな言葉に、ようやく掛け布団からハルを覗き込もうとするといきなり腕を引かれてベッドから降ろされた。
「いってぇ…おい、なにして…」
「今日はもう優しくできない」
ハルはそれだけ言って微笑むと、また床に這いつくばった俺の体を優しく撫でた。
さっきのは俺をおびき寄せるための嘘だったわけだ。
「あっ…もう、やめ…なに、塗って…」
「そのうち分かるよ」
ハルは片手にゴム手袋をつけて俺のものにクリームのようなものを塗り込みながら扱いていく。床を汚さないようにしなければならないのは確かだから、その刺激にもなんとか耐えようと歯を食いしばった。
「んっ…床、汚れる…から」
「じゃあ栓する?」
「…それもいやだ…っん、なに、これ…あっ、あ」
自分のものが変に熱くなるような気がした。けれどそれだけじゃない。異様に何かを感じる。
じわじわとそれの正体に気づき始めた。それは痒みだ。どうしようもないむず痒さに襲われる。
「効いてきた?」
「なに、塗ったんだ…やだ、あっ、それ以上塗るな…」
「じゃあ手、離すよ?」
言った通りハルはぱっと手を離すけれど、まだそこの痒みは無くならない。むしろ強くなってきている。
「へんなもん、塗りやがって…!ばか、どうすんだこれ…っ」
「擦って欲しかったらいつでも言っていいからね」
そんなこと誰が言うかと返したかったけれど、今すぐにでも擦ってしまいたくなるくらいの痒みが襲い続けていた。かと言ってハルの目の前で自分で触り始める訳にもいかず、ひたすらその痒みを我慢する。
この時もじもじと内股を擦り合わせ始めた俺を見て、ハルは口角を上げていた。
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