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第11話Roof⑧
「あ…っあ…ん…う…うう」
「だいぶキツそうだね。そろそろ限界?腰振っちゃって、気持ちいいんだね。」
違うという意思表示をするために首を振ったが、もう自分でも何が何だかわけがわからない。
ただひたすらに、気持ちいいという本能と逃げたいという理性が闘っていた。
「あ…あ…っも、むり…ほんと、にっ…やめ、ろ…あっ!!」
体はとうに限界を迎えていた。このままではこいつの目の前で、屈辱的な格好のまま無様な姿を晒すことになってしまう。
それだけは避けたいが、体を力なくくねらせることしか出来なかった。
「ねぇ…今の自分がどんな状態か分かってる?完全に誘ってるよね。煽情的っていえばいいのかな、腰振りながら涎垂らしていやらしい声出してさ。靴裏でちんこ踏まれてるのに先走り垂らしちゃって、喜んでいるようにしかみえないけど。こういうの、好きなの?それとも慣れてるの?」
「あっ…い、ちが…っ、ちがっ…あ、あぁっ!く、そ…!し…ねっ」
「へ〜えまだそんな口の利き方できんの。しぶといね。でも結局口だけなのかな?顔もうベットベトだしすっごい気持ちよさそうだよ?そうじゃなきゃ〝あの〟双木くんが喘いだりしないもんね」
屈辱的な言葉ばかりで責めてくる。こいつは分かっているのだろう。
〝あの〟という言葉を強調して更に責めたてようとしているのだ。
反論したくても、これ以上声を出せば聞きたくもない嬌声も一緒に漏れてしまう。自分の嬌声を聞くと受ける刺激を意識してしまい余計に感じやすくなる。
いよいよ酒も本格的に回ってきて、果ててしまうのも時間の問題だ。
それでも最後まで抵抗は諦めない。どうにかして逃れられないかと、必死に働かない頭で考える。
しかしどうしようもなく、ただやめて欲しいと懇願するだけになってしまう。
「あっあ…おねが、も、やめ…て!んっん…あ、でちゃ、出ちゃう!!やめて!!ほん、とっあっあっあぁ!」
「出ちゃうなんて可愛い言葉使うね、いいよ、出せば。やめてあげないから…そんなに出したくないの?」
とにかくうんうんと、何度も頷いた。
床についていた上半身は限界を迎えてビクビクと跳ねている。小笠原が掴んでいる両足にも力が入り、ピンとまっすぐ張った。
顔は涙と汗とよだれでグシャグシャだ。小笠原は今までよりもいっそう楽しそうな表情を浮かべた。
「必死になっちゃって、可愛い。そうだね、そこまで言うのなら…」
そう言うと、一気に足の振動の力を強める。
本当にこれでだめだと思った。しかしそのとき。
「あっあぁ!!あっんんあっあっはぁ…!!」
「はい、お望み通りやめてあげる。」
ピタっと小笠原の動かす足が止まる。
本当に止めてくれると思わなかったので驚いた。
しかし、なぜか体はまだビクビクと余韻を感じていやらしく震えている。吐息も何故か止まらない。そそり立ったそれは、足が離れてもなお脈打って先走りの汁を垂らす。
「ほら、やめてあげたんだけど?ありがとうしてね。あれ、どうしたの?そんな腰振っていやらしい顔してもだめだよ」
「あっ…ちが…そんなこと…」
本当は、はやく刺激を与えて楽になってしまいたいと思っていた。
自尊心がなんとかそれを守る。
「…そんな顔しちゃって。正直になりなよ。正直に言えば何回だってイかせてあげるよ?ほら、ちゃんとお願いして」
持っていた俺の足を下ろし、覗き込むように言ってくる。
そして、脈打つそれを手で掴むと、ギュッと強すぎる力で握ってきた。
「い゛っ…?!」
「ねえ、いいの?こんなに辛そうなのに。気持ちよくなりたいでしょ?」
掴まれたそこは痛くて、こんなことをされたら萎えてしまうはずなのに、何故かこの刺激も快感として体は受け取ってしまう。
今楽になれたらどんなにいいだろう。
判断がはっきり出来なくなってしまっていた俺は、何を思ったのかそこを掴まれたまま自ら無意識に腰を揺らしていた。
「…へぇ、驚いた。でもダメでしょ?何勝手に気持ちよくなろうとしてるの?」
「あっ…ちが、う…ん」
「違くないよね?イキたいならイキたいですって言えばいいの。わかるね?」
もう、どうにでもなれ…
自尊心は無くなってはいないものの、姿が薄く消えかかっていた。
「あ…あっ…イキ、た…い」
「声が小さいな〜どうしたいって?」
「イかせて…くださいっ…」
こんなに屈辱的なことが、他にあるだろうか。
惨めな気持ちになりながらも、体は素直に快感を求めていた。
「ん〜ギリギリ及第点かな?次はもっといやらしいオネダリのしかた勉強しようね」
そう言うと、握っていた力を少し緩め、小笠原自身の手で上下にそれを扱く。
まさか手でされるとは思っていなかったが、その刺激の強さに体は喜んでいた。
「あ…あっふっ…う…っんんっ!!あっあっ、出る、でちゃ、あっ、ああ!見ん、な、見るなっあっやだ、あっあっ!!!」
「いいよ、イッて。ちゃんと全部見ててあげるから」
体をビクビクと痙攣させながら果ててしまった。はだけた服から見える肌に、パタパタと自分の精液がかかっていく。
出したあともなお痙攣は続き、甘い吐息が漏れる。
5限が終わるチャイムが鳴り響いた。
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