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第77話Offensive②

穴にあてがわれたそれを少し押されると、まるで飲み込んでいくかのように玩具の先端が入っていく。 「ひっ…あっ…」 「すごい…勝手に飲み込んでいくね」 よくわからないが恥ずかしかった。本当は拒みたいはずなのに、身体が勝手に受け入れてしまう。 中に入ったはいいが、これをどうするのか分からない。少し前立腺に当たるような気がするので、動かしたりされたら困る。 「ん…これ、動かさ、ない…で」 「…大丈夫、俺は触らないから。慣れるまでちょっと待とうか」 小笠原が触らないと言って少し安心すると、小笠原の顔がすぐ近くに寄ってきて驚く。何も言わずに唇を重ねられる。しかし、舌を絡めるようにするのではなく、唇を噛んだり舐めたりして、そのあと何度も触れるだけのキスを繰り返す。 いつもはもっと深いキスだからか、少し何か足りないと思ってしまった。こちらが唇を閉ざしていると、見兼ねたように少し唇を割ってその間をなぞる様に舐める。自然と口が開き、舌を出すとすぐにそれを掬い取られた。唾液を吸われるような感覚がして恥ずかしくなる。水音に近いリップ音と合間に漏れる声がクローゼット内に響く。 「ん…んぅ…っ…はぁ…」 「ん…いい子、上手にキスできたね」 「う、うるさ…い自分から、したわけじゃ」 「はいはい…じゃあ、今オモチャ入ってるお尻の方に力入れてみて」 「は?…なんで」 「いいから、はやく」 そう急かされて、訳も分からないまま言われた通り力んでみる。少し恥ずかしかった。 すると、中に入っていた玩具が急にぐぐっと奥まで入り込んでくる。思い切り前立腺のあたりを押されるような感覚に、身体が跳ねる。 「ひゃっ…あっ…!なん、だよ…こ、れっ」 「ちゃんと使い方慣れればすごく気持ちいいと思うよ」 気持ちが良くて力が入ると、更にぐいぐいと前立腺を刺激され、強い快感に頭が一瞬真っ白になる。 「あっあっ…んっ、や…ぬ、抜い…て」 「抜きたいんだったら、一回力抜いてごらん」 そう言われて力を抜くと、確かに中に入ったものがゆっくり出ていく感覚があった。しかし、その出ていく感覚もまた快感が強くて、情けない声が出る。我慢出来なくてうっかりまた力を入れてしまい、一度抜けかかったそれが再び前立腺を刺激した。 「はぁ…あ、あぁ…んっ…あ、あ、やだ、んっまた、入って…!」 「うん、上手上手…続けて」 小笠原は本当に触れずに見ているだけだった。それが余計に羞恥心を煽る。まるで、自慰行為を眺められている気分だ。 その後も何度か抜こうと試みてはまた力を入れてしまい、緩やかなピストン運動のようにして自分を責めてしまった。 「んっ…あ…も、だめ…抜い…て」 「そろそろ良くなってきた頃でしょ?可愛かったよ、勇也のオナニー」 「ちが、う…!これは、勝手に…んっ」 「傍から見たら変わらないよ。俺も手伝ってあげるね」 「やっ…なに、す…」 上半身の方に手をやって、乳首をぎゅっと抓られる。何故かその感覚が前立腺への刺激とリンクしているようで、強い快感を呼び起こした。 「あっ…!や、めろ…んっあ、さわん、な…!」 「勇也、気持ちよさそうだね?」 クスクスと笑いながら、指先で乳首を弄ばれる。そしていつの間にか、忘れかけていた尿道口に入ってる棒のリングに手をひっかけていた。中の玩具の刺激と、乳首への刺激、そして引き抜かれた棒の刺激が一気に襲いかかってきた。 「あっ…!あっあ、だめ、やだ…っはぁ、んっあ、あ、あぁっ出ちゃ、あんっ!」 しかし射精するわけでもなく、止まらない快感が押し寄せてくる。棒をまた奥まで入れてクルクルと回されると、中からも尿道からも一気に前立腺を責め立てられ、身体がビクビクと大きく震える。それと同時に、尿道に入っていた棒を全て引き抜かれた。 「あぁ!んっあっ、あぁっ、いや、あっ…んっ!も、むり、あっ出る、出ちゃ…イキたくな、あっあぁっ!」 よりいっそう身体が大きく跳ねて、後ろに仰け反る。射精感はあったが棒が引き抜かれただけで精子は出ておらず、前立腺への刺激でドライオーガズムを感じてしまったようだ。射精していないから、俺のものはまだビクビクと刺激を欲しているように脈打つ。 息がまだ苦しかったが、次第に中でイッてしまった羞恥と屈辱がこみあげてくる。そのあいだに小笠原は腕の拘束を解いて俺の身体を抱き寄せた。 手首には痛みがあったが、それすらあまり気にならない。 「中でイッちゃった?」 「っ…や、やだ」 「恥ずかしいね?いやいや言って泣いてたのに、気持ちよくていやらしい声あげながらイッちゃうんだ」 「…っ言う、な…!」 「…顔真っ赤にして目潤ませて睨んじゃって、可愛い」 分かっていて屈辱的な言葉ばかり投げかけてくる。改めて言われるとより一層羞恥が増した。小笠原を殴ってやりたいのに、体の力が抜けてただただ小笠原の腕に収まるしかなかった。 「も…これ、抜いて…」 「えー結構気に入ってくれたと思ったんだけど…」 「っ気に入ってねぇし…!」 「じゃあ力抜いて」 力を抜くと、また中のものがぬるぬると出ていく。その感覚に耐えていると、それを小笠原がゆっくり引き抜いた。 「はぁっ…あ…あん…んっ」 「…やらしい声」 「うる、さ…」 「中と乳首で感じるなんて、本当に女の子みたいだね」 「っ…ふざけんな!」 「じゃあ、こっちもいじって欲しい?」 そう言って、勃ったまま苦しそうな俺のものを指でなぞる。 「あっ…や、触んな」 「じゃあ、もうちょっと中でイく練習しておこうか」 「は…?嫌だ、そんな」 小笠原は箱の中から、俺が選んだ輪っかを取り出す。それは伸縮性があり、少し広げると俺のものへあてがう。嫌な予感がした。その予感は的中して、そのままリングは俺のものへはめられる。少しきつかった。 「これしとけば射精できなくなるから。後でいっぱい出させてあげるし、今はもう少し楽しもうね?」 「や…嫌だ…」 「今日中におもちゃ使いきれるかなぁ…もう日付変わる頃だね。まぁ、起きてられる限りはやっておこうか」 射精できない状態もきついが、このまま中への刺激を続けられたら本当におかしくなってしまう。俺のそんな不安をよそに、小笠原は服を脱いで床に敷き、さらにタオルを敷いて俺を寝かせた。 「頑張って、耐えてね」 これから、また悪夢のような時間が始まる合図だった。

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