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お風呂上がり

深夜帰宅なんてザラな仕事だが、いつも起きて待ってくれている隼人に会うため家路を急ぐ。 今日は美紅も実家にお泊りだし、隼人と過ごせる唯一の週末。 時計を覗けば日付けが変わろうとしてる。隼人は起きていてくれるだろうか。少しの不安とチラつく可愛い笑顔。最近の隼人はよく笑うようになった。 転勤が決まり不安そうな顔を見せていたが順調にいっているみたいだった。仕事の話は一切しない隼人が楽しそうに同僚の話をする。どうやら同じ男性の保育士がいるようで話が合うみたいなんだが… 俺としては多大な心配はしている。 なんたって可愛い隼人の笑顔をそいつと共有していると思うといい気はしない。生まれてこのかた、嫉妬はされてもしたことがない。それがどうだろう、毎日そいつの名前が出るだけで心配でたまらないし嫉妬をしまくっている。 だけど楽しそうな隼人を見ているとそれはそれで嬉しくもある。 車を止め、エレベーターに乗り込む。指先で階を示すボタンを軽く連打しながら告げる音を待った。 ドアが開くとすぐそこだ。専用エレベーターだから当たり前だが。その時間さえ惜しくて仕方がない。 ドアの前で深呼吸をしカードキーを差し込む。開錠の音を聞いて中へと入っていく。 こんばんはというのもおかしい俺達の部屋に入り、リビングに向かうとそこには誰もいない。俺のために付けておいてくれたんだろうか、ルームライトが辺りをオレンジ色に染めていた。 寝室へと向かうがそこにもいない。あとは浴室だと足を向けた瞬間、隼人が姿を見せた。 少し上気した顔にほんのりピンクに染めた身体。パジャマを少しはだけさせ、俺の顔を見ると花が咲いたような笑顔になり、ゆっくり近寄ってきた。 「琥太郎さん、おかえりなさい」 手を伸ばせば嬉しそうに腕の中に収まった。俺のお気に入りのボディソープの香りを纏っている隼人に誘われるように首筋にキスをした。 「いい匂いだな」 「琥太郎さんのお気に入りでしょ」 「そうだな、ボディソープも隼人もな」 そう囁けば可愛い顔を見せてくれる。誘っている訳じゃない、普段のいつも通りのボディタッチも風呂上がりだと唆られる。 今すぐにでも欲しいと些か若いなぁと苦笑する。 「ベッド行く?」 半分本気で半分冗談な俺の言葉に反応して更に肌を染める隼人は可愛い。 疲れて帰り、この至福の時が俺の癒しだ。この愛おしい人を大切にしたいと心から思う。 この部屋には幸せが詰まっている。 今夜は頬を染めた隼人の誘いにのってみるとしよう。 絡みつく隼人の身体を抱き上げて寝室へと向かった。

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