5 / 17

No. 04

春の女神が大地を踏み鳴らす豊穣の祭り。女神を模した人形を抱えるのは若き教皇。今世の夫に導かれ、女神の足は大地を駆け回る。力強く、リズミカルに。母なる大地の目覚めの為に。 昼間大地を駆けた足は、今は大きく割り広げられ宙を駆けている。 「ああああっ!」 悪いな、女神。コイツは俺のだ。 一際深く突き込むと甲高い嬌声が迸った。 「こんな、許、され、ない」 「ならば止めるか?」 「!」 嘘はつけまい?神にも、己にも

ともだちにシェアしよう!