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第21話

次の日蒼斗は、晴人が眠っている間に部屋を出た。 事前にアポ取っていた研究員に会うためだった。 待ち合わせ場所の路上に到着すると、一台の車に横付けさせる。 「塚田蒼斗様でお間違いないですか」 本人確認をされ、後部座席に乗せられると目隠しをされ錠剤を飲まされた。 それなりリスク管理を徹底しているようだ。 蒼斗が目を覚ますと、ベッドに寝かされていた。 体を起こそうとすると、頭痛に襲われ顔を顰める。 「起きましたね」 おそらくモニターで確認していたであろう、研究員が資料を片手に近づいてきた。 「これから治験の概要を説明しますが、もちろん未知のリスクもありますので改めて検討頂いてもかまいません。」 引き返すなら今だが、蒼斗は当初から覚悟を決めていた。 「リスクは承知の上です。治験を受けさせてください。」

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