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第25話
蒼斗は治験の説明が終わり、フェロモン値の測定や血液検査を受けていた。
体内のα因子が多少なりとも存在すれば、それを基にフェロモンを増殖させバース転換が叶う可能がある。
全く存在しない場合は、α因子を外から取り入れることになる。
元々存在しない因子の定着率はかなり低く転換は極めて難しいとの事だった。
━━━━数十分後
「結果を確認したところ、蒼斗さんの体内には極微量のα因子が存在する事が分かりました。」
無事に蒼斗からα因子が検出され、転換療法のスタートラインに立つことが出来た。
「早速ですが、2本注射を打たせて頂きます。それが済んだら今日は帰ってもらって結構です。」
注射が終わり、毎日服用する薬が用意された。
「次回は1週間後ですが、何か体調に異変があれば知らせてください。薬は必ず飲みきってくださいね。」
処置が終わるとまた、目隠しをされて研究所から連れ出されたのだった。
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