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第117話
忍沼はうなずく。「まかせて。どんな手を使ってでも捕まえてあげる」
それから、ふと優しそうな笑顔になった。「こんな時になんだけど、うれしいな。あきちゃんが僕に連絡をくれて、相談してくれるなんて、信用してくれてるんだね」
確かにそうだ。あの二人のことを知りたいと思った時に思い出したのは忍沼だった。
もしかしたら近藤の行方不明に関係があるかもしれないと疑ったりもしたのに。
「相談っていうのは、その二人のこともあるんですけど、もう一つあって」と広瀬は言った。
そして、ポケットから小さなメモリーカードを出す。何者からか送られてきた歯のデバイスと一緒にあったものだ。内容は知りたいが自分ではどうしたらよいのかわからない。
「この中に何が記録されているのか知りたいんです」
忍沼はメモリーカード掌にのせた。「何?」
「わかりません。ただ、中身が知りたいんです」
「どこで手に入れたの?」
「それは、まだ言えません」
「そう。わかった。事情があるんだね。慎重に見てみるよ」
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